ザ・クインテッセンス9月
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日々の臨床に直結する 接着を成功させるために!日々の臨床に直結する接着を成功させるために!168FUNDAMENTAL COMPREHENSION直接法と間接法の考え方とその実際 本連載は,接着修復の基本コンセプトをまとめ,日常臨床に「接着」を活かすためのテクニックを解説するものである.一臨床家である筆者が考える接着のポイントを症例を通して紹介することで,先生方の臨床の一助につながれば幸いである. 第1回(7月号)では,接着の基本的な考え方とう蝕除去から修復前までの実際について解説した.成功の第一歩は,感染歯質を十分に除去し,接着面を清掃し,確実な接着操作を行うことである.さらに,歯の形態と使用する材料の特性をよく理解したうえで,審美的かつ機能的に修復する技術が必要となる. 今回は前回に続き,直接法と間接法の考え方とステップ,テクニックの実際について述べる.前者はいわゆるダイレクトボンディングと呼ばれるコンポジットレジン(CR)修復,後者はセラミックアンレーの接着操作を例に挙げて解説する.1.直接法(CR修復)のステップ CR修復のキーポイントは,すべてのステップをバランスよく確実に行うことである.もちろん,接着操作が重要なのはいうまでもないが,シェードテイキング,形態の再現および形態修正,研磨,すべてのステップがその修復の予知性に直結する.また,各種インスツルメントを用途に応じて使いこなすのも大切である.キーワード:直接法,間接法,ペーストレジン,フロアブルレジン天川由美子東京都開業 天川デンタルオフィス外苑前連絡先:〒107‐0061 東京都港区北青山2‐7‐18 第一真砂ビル4FThe Key to Clinical Success of Dental AdhesionPart2. Restorative Procedure : Step-by-Step GuideYumiko Amakawa第2回 修復ステップの実際(全3回・隔月連載)表1 直接法のステップ.・シェードテイキング・感染歯質の除去および窩洞形成・歯面清掃(サンドブラスト処理)・ 歯面前処理(場合によってエッチング,使用するプライマー・ボンディング剤)・フロアブルレジンによるライニング・ペーストレジンによる修復,形態改善・形態修正・研磨the Quintessence. Vol.31 No.9/2012̶2052

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