ザ・クインテッセンス11月
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話題の歯科器材・材料の紹介.あるいは症例や治療法に即した適材適所の材料選択のツボを解説.113石塚 亨はじめに まず,図1,2の写真を見比べてほしい. 近年,digital impressionによる三次元画像の立体化の急速な普及があり1~3,物を立体的にみることができる状況になってきた.歯科においても同様にその波は押し寄せてきており,治療術式においてもその診断,シミュレーション4などに発揮され,その効果を実感している先生も多く存在していると思われる. そして,今回報告しようとしている咬合器開発の分野においては,1805年にGariot(フランス)が石膏咬合器を開発してから実に207年が経過しているにもかかわらず,顎関節の同寸法の3D化はいまだなしえていない5.患者の実際の顎関節の造形化は,歯科医師や歯科技工士の夢であると筆者は思っている.当教室では以前より患者のいわゆる生き写し顎関節モデルを開発し続け,2010年に顎関節学会にて初めて患者の実物大の顎関節を光造形モデル(大野キーワード:CBCT,個人用顎関節咬合器,3D咬合器,再現性CBCTによる個人用顎関節咬合器の開発(3D咬合器)PARTⅠ:再現性の検証日本大学歯学部歯科放射線科・顎関節症科連絡先:〒101‐8310 東京都千代田区神田駿河台1‐8‐13Toru IshidukaDevelopment of an Individual TMJ Articulator Using CBCTPART1:Inspection of Reproducivility図1 ①インサイザルピン,②フォッサボックス,③光造形モデル,④3D咬合器,⑤オクルーザルテーブル.図2 簡易咬合器.図1図2①②③④⑤the Quintessence. Vol.31 No.11/2012̶2465

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