ザ・クインテッセンス4月
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インプラント矯正への誘いインプラント矯正とはSTEP1・2:圧下・挺出への対応Part1:What's the Orthodontics with TAD?Masahiko Kanenariキーワード:総合治療,インプラント矯正,TAD,圧下,挺出山口県開業 クリスタル歯科連絡先:〒747‐0834 山口県防府市田島663‐10金成雅彦 歯科医療の最終的な治療の目標とはどのような状態であろうか? 機能的,審美的に問題がなく,予知性のある口腔環境が整えられた状態であろう(図1).つまり,歯科医療の役割とは顎口腔系の疾病予防,さらに歯列をはじめとする顎口腔系諸組織の再建と保全による機能維持である(図2)1.顎口腔系の機能とは,図2に示すように咀嚼,嚥下,呼吸,発音,感覚,姿勢,そして審美である.口腔組織を残存させ,これらの機能を回復するために,歯周処置,矯正処置,保存処置,補綴処置,外科処置を組み合わせることにより,より質の高い歯科治療が可能になる. 最終的な歯列の再建をはかるうえで,補綴処置のはじめに:総合治療のなかでの矯正治療の位置づけとは?図1 歯科医療の最終的な治療目標.図2 歯科治療の原則.・良好な機能性を備えている(よく咬める)・ 患者の満足する審美性を備えている(きれいな歯列と歯肉)・上記の両者が永続する(予知性のある状態)残存組織保全:力の適正配分,細菌への対応機能回復率向上: 咀嚼機能,嚥下機能,呼吸機能,発音機能,口腔感覚,姿勢維持,審美第1回115the Quintessence. Vol.32 No.4/2013—0809

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