ザ・クインテッセンス8月
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はじめに:嘘がつけない可視化された理想的な医療を今ここに具現化する…… どれくらいの歯科医師がサージカルガイドを使用しているのであろうか? そもそもサージカルガイドはどれほどまで信頼できるのであろうか? たとえば,知らない土地に行くのに地図やナビゲーションなしでドライブできるだろうか? 電車の路線図を確認せずに目的の駅に到着できるだろうか? 慣れた道なのに暗くなった夜に間違えた経験はないだろうか? 本稿では従来型サージカルガイドについての問題点および矛盾点を示し,その解決策となる新術式を提起してみたい. 近年,インプラントにおけるさまざまな情報が氾濫し,トラブルは増え続け,マスコミをはじめとしてインプラント治療は注目されている.また,インプラント裁判が増えてきていることも国民生活センターのリサーチからも明白である.なぜこうなったのだろうか? その要因の1つとしてサージカルガイドを使わない経験や感覚に頼った従来型の外科手術が挙げられる.どんなに経験があり,埋入に自信があっても,さらに術式が整理されていたとしても,サージカルガイドはインプラント施術において必須であり,もっというと術者の義務であると考える(図1).外科技術を過信してサージカルガイドなしに手術することは大きな事故につながりかねない(図2,3).綿密な診断と精確な施術,この2つが揃ってはじめてインプラント治療の条件が整ったといえる. インプラント治療を社会に再認識してもらう方法は,CT設計によるサージカルガイドを使用した精確な治療しかないと考える.当然のことながら,誤差のない正確なものである必要がある.ガイドステントによってピンポイント埋入が達成されれば事故は起きるはずもなく,患者にも有益であり,われわれ施術者にとってもこの上ない福音となる.同時遠隔操作Guided Surgeryの新提案安心・安全な医療は歯科医師・歯科技工士連携の可視化からA New Proposal of Simultaneous Operated Guided Surgery 皆川 仁/川畑 健*東京都開業 皆川総合歯科クリニック*株式会社エールジャパン(歯科技工士)連絡先:〒205‐0011 東京都羽村市五ノ神4‐14‐5 サンシティビル2FHitoshi Minagawa, Ken Kawahataキーワード:同時遠隔操作,可視化,サージカルガイド,ピンポイント埋入,インプラント診断FOCUSサージカルガイドの製作CT撮影用ステントを製作上下顎スタディモデルを送付先生の設計を忠実に再現します!サージカルガイドの製作をお願いします!患者作業日数約7日※6歯以上の納期については要相談撮影用ステントを装着してCT撮影同時遠隔操作による設計と確認外科主導補綴主導撮影データを送付2 ラボサイド1 ドクターサイド3 ドクターサイド5 ラボサイド4 共同作業104the Quintessence. Vol.32 No.8/2013—1710

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