ザ・クインテッセンス10月
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第1回:歯の保存状況,喪失原因,根尖性歯周炎の治療成績千葉英史千葉県開業 千葉歯科医院連絡先:〒270‐1151 千葉県我孫子市本町3‐5‐8Considering the Tooth Presentation Through 300 Cases with Prognosis Over 20 YearsPart1. Present Status and Factors of Tooth Loss, and Outcome of Apical Periodontitis キーワード:長期経過症例,保存状況,喪失原因,根尖性歯周炎Hidefumi Chiba歯の保存を考える 1987年5月の開業時から1993年4月までに初診で来院し,20年以上みてきた患者が対象となり,305名がピックアップされた. 今年の4月30日時点で20年は経っていても20年以 勤務先や勉強会で質の高い診療とともに経過観察が重要であることを教えられ,患者を長くみていくことが可能と思われた東京近郊の住宅地に開業して26年が経った.大学を卒業してからは31年になる. 今年の4月30日現在,20年以上みてきた患者は305名となり,その経過を振り返り自身の臨床をみつめ直すことには意味があると考えた.また,現在56歳で歯科医師人生もあと20年前後と思われるため,20年経過症例における確認と反省をこれからの臨床降の受診がない患者は対象から除外し,また亡くなった方でも20年以上の診療期間がある患者(3名)は対象に含めることとした. 305名の年齢(初診時)別の内訳は図1のようであに活かせば,さらに何かを得ることもできるだろうと期待した. 3回にわたり,集めたデータを整理して,歯の保存に関してわかったことや気付いたことなどを症例とともに紹介していきたい.個人の記録に過ぎず,経過不良例も提示するために見苦しい点はあろうが,開業医の読者には参考にしていただけることもあると思われる.はじめに1.対象患者305名39the Quintessence. Vol.32 No.10/2013—2089

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