ザ・クインテッセンス10月
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トップダウン&ボトムアップトリートメントの融合水野秀治/佐々木 猛貴和会歯科新大阪診療所連絡先:〒532‐0003 大阪府大阪市淀川区宮原3‐4‐30 ニッセイ新大阪ビル9Fキーワード:コラボレーション治療,歯周治療,補綴治療,治療オプションShuji Mizuno, Takeshi SasakiHigh Level Collaboration between Periodontics and Restorative Dentistryはじめに 歯周疾患や歯肉縁下う蝕,根尖病変など多くの問題が絡み合い,複雑な病態を呈している症例において,失われた機能と審美を回復し,その治療結果を長期的に安定させるためには,歯のみに対する治療だけではなく,歯周組織に対する治療オプションをもつことが求められる.しかし,たとえそれぞれの治療分野で高いレベルの治療が行われたとしても,各分野間に密接な連携がなければ,患者・術者にとって本当に満足できる結果にならない場合がある.たとえば,野球やサッカーなどの団体競技で勝利を勝ち得るためには,個々がもつ高い能力だけでなく,緻密に計画された作戦に基づき,優秀な指揮官の下でそれぞれのプレーヤーがお互いに相手の能力を認知しながら,高レベルの連携プレーを行うことが求められる. そこで本稿では,複雑な病態において,さらに良好な治療結果を目指して,ペリオと補綴の治療オプションを密接に連携したワンランク上のコラボレーション治療について考察したい.ペリオと補綴のハイレベルコラボレーション各分野間に密接な連携がなければ,患者・術者にとって本当に満足できる結果にならない.74the Quintessence. Vol.32 No.10/2013—2124

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