ザ・クインテッセンス11月
4/8

“FADR (fixture-assisted dental reconstruction)”を提唱している(図1).しかしその後,天然歯とインプラントを連結すると,歯の圧下などのトラブルが報告されている(図2)5~10. このようなことから,近年,固定性の補綴治療における天然歯とインプラントの連結は好ましいものとは考えられておらず,やむを得ない場合においてのみ選択されるものである.しかし,一部においてこれを是とする発表もある. そこで本特集では,最初に「天然歯とインプラントの連結」について,インプラントと天然歯の相違,さらにその生存率および合併症を論文レビューを交えて解説する. そのうえで,義歯床を介し間接的に連結する形をとるImplant-Assisted Removable Partial Denture(インプラントアシスティド可撤式部分床義歯)の現況について,その特徴,生存率,インプラントの埋入位置,方向,維持装置についても解説する.FADRの概念図図1a,b FADR(fixture-assisted dental re-construction).天然歯の歯周組織が健全な場合にはリジッドタイプで連結し(図左),天然歯の歯周組織が健全でない場合にはノンリジッドタイプで連結する4(図右)(参考文献4より許可を得て転載).図2 天然歯とインプラントの連結により生じた歯の圧下(参考文献10より許可を得て転載).天然歯とインプラントの連結により 生じた歯の圧下図1a図1b91the Quintessence. Vol.32 No.11/2013—2363

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です