ザ・クインテッセンス2015年4月
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修復治療の難易度別対応法 が解き明かす難易度の見極めとは?フなどの器機で診査することもある.CPIなどの診査・診断,シロナソグラフなどの器機をすべての患者に使うことは実際の現場では現実的ではない.というのは,ある程度の臨床キャリアを積み重ねている歯科医師ならば,初診時に顎関節,神経筋機構に問題があるかどうかを瞬時に判断し,必要な場合に図2a~c a:治療ゴールを見誤らないための修復治療における難易度の見極めとその対処法.b:補綴治療における診査・診断の幹となる流れ(松尾案).実際の診査・診断,治療は前後することが多い.c:①顎関節,下顎位,②咬合平面(矢状面,側方面から考える),③犬歯関係(前歯の位置:上下・左右・前後的に考える)の模式図(文献3より一部改変引用).必要な器機を使用してゴールに進んでいるからである.初診時,前歯1本の修復治療でも,全顎的な修復治療でも,まずは顎関節の診査から行われるが,その状態をクリアにして,その次の段階では前方のTooth Position,とくに犬歯関係を吟味して治療を進めていく(図1).③①②顔貌,骨格顔貌,骨格①顎関節,下顎位咬合,歯列咬合,歯列②咬合平面②咬合平面歯周歯周③犬歯関係③犬歯関係①顎関節,下顎位②咬合平面③犬歯関係Class1Tooth Position(犬歯関係)(①②に大きな問題はないケース)Class2咬合平面(咬合平面の再構成が必要であるが,①に大きな問題はないケース)Class3顎関節,下顎位(①②③を含む内容を考えて治療を進めるケース)cab55the Quintessence. Vol.34 No.4/2015—0717

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