ザ・クインテッセンス 2015年6月
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内のアミロイドβを減少させることができ,アルツハイマー病の効果的な治療法となる可能性があることが示唆されている. 今現在,筆者は歯科治療をトップダウンの“円”のイメージで捉えている.具体的には,望ましい顎関節の機能運動の視点から口腔内の歯や歯周組織を見ていくことである.つまり,顎関節が正常に機能運動できるように,歯の整った機能面形態を獲得(矯正や欠損補綴,インプラントにより歯列の連続性を整えてレールをつくり,そのレールの上の誘導面として各歯に接着修復および補綴修復を行う)し,その整った機能面が堅牢でありながら維持できるように感染源を除去し,歯周組織を健全なものとし,メインテナンスしながら維持していく.そして望ましい顎機能運動と機能面および歯周組織が維持されることで全身の健康が導かれるというイメージである(図B). 以前より言われていることではあるが,今まで個々に独立していたそれぞれの治療が連動し,“顎関節の機能”そして身体機能の正常化のために“円”のように繋がることが,歯科治療の姿だと考えている.これからの治療イメージ顎関節の機能正常化身体機能の正常化歯周治療根管治療インプラント治療接着う蝕処置機能面の形成と維持補綴治療治療目標はTMJを主とする口腔機能の正常化治療のゴールは“全身の健康”矯正図B61the Quintessence. Vol.34 No.6/2015—1167

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