ザ・クインテッセンス 2015年10月
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東京都開業 井澤歯科医院連絡先:〒151‐0061 東京都渋谷区初台2‐20-1‐2F井澤常泰A Clinical Approach to Mandibular 1st Molar MicrosurgeryTsuneyasu Izawaキーワード:CBCT,マイクロスコープ,外科的根管治療FEATURE特 集 1下顎大臼歯に対する外科的根管治療 下顎第一大臼歯は上顎第一大臼歯と同様に再根管治療される頻度が高い歯であるが,上顎大臼歯におけるMB2のように治療が困難な根管が原因となることは少なく,むしろoperation errorが再根管治療を難しくしてしまうのではないだろうか1.Operation errorと聞くと,根管内破折ファイルやパーフォレーションを連想するかもしれないが,じつはもっとも頻度が高いoperation errorはレッジを形成してしまうことなのである2.レッジは根尖近くに形成されるとバイパスすることが困難なため,ひとたび形成されてしまうと根尖部に感染源を残留させることとなり,レッジが形成された場合,再根管治療の成功率は一般的にいわれている再根管治療の成功率よりもさらに低くなる3. 対応としては根管洗浄と貼薬に頼ることになり,経過が悪ければ外科的根管治療が必要となる4.CBCTやマイクロスコープの導入により,下顎第一大臼歯部でも外科的根管治療は可能となったが,予防に勝る治療はなく,レッジをつくらない根管拡大をめざすべきであることはいうに及ばない.はじめにMovieスマホで動画が見られる!(使い方:P3参照)P62, 66CBCTとマイクロスコープを用いた56the Quintessence. Vol.34 No.10/2015—2086

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