ザ・クインテッセンス 2016年9月
7/8

CAD/CAMを用いた咬合再構成における精確な補綴操作の一提案FEATURE特 集 4樋口琢善The Process of Accurate Prosthetic Restorations Adapt-ing CAD/CAM System to Reconstruct the OcclusionTakuyoshi Higuchiキーワード:CAD/CAM,咬合再構成,補綴操作福岡県開業 ひぐちファミリー歯科連絡先:〒820‐0066 福岡県飯塚市幸袋140‐1はじめに 昨今,CAD/CAM機器の急速な発達により補綴治療は変革のときを迎えていると感じている.現在では従来のロストワックス法とCAMによる削りだしという方法の選択が可能となったが,それぞれの利点・欠点があり,どのような材料や手法を用いるのが最善なのか,歯科医師,歯科技工士ともに試行錯誤を繰り返しているのが現状であろう.先人たちの長期経過をみると金属焼付ポーセレンクラウンによる補綴治療は安定した修復方法であり,筆者も補綴治療を行う場合の第一選択となっていた.しかし,近年ハード,ソフト両面の進歩によりCAD/CAM修復も改善を重ねてきており,適合状態はロストワックス法と比較しても遜色のないところまできていると感じている.それに加えてデジタルデータとして情報の保存ができること,フレーム設計の行いやすさやさまざまな技工ステップの簡略化など,CAD/CAM修復治療には多くの利点が存在する. 咬合再構成を行う際,従来の方法ではプロビジョナルレストレーションと最終補綴物にどうしてもズレが生じることがあり,歯科技工士とともに悩んできた.しかし,CAD/CAMを用いたダブルスキャMovieスマホで動画が見られる!(使い方:P3参照)P11098the Quintessence. Vol.35 No.9/2016—2058

元のページ 

page 7

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です