ザ・クインテッセンス 2017年3月
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CONTENTS1:インプラントを選択する前に歯の保存にベストをつくす(前号):①歯肉縁下深いう蝕のケース:②一見,重度歯周疾患にみえるケースCONTENTS2:歯や歯列を守るためのインプラントの活用(本号)歯と歯列を守る 後編:歯や歯列を守るためのインプラントの活用欠損の拡大を防止する  努力すれば長期に保存できるような歯が安易に抜歯され,インプラントに置換される傾向が,日常臨床でsecond opinionを求めて来院する患者をとおして,また,若い臨床家に診療の手本を示さなければならないはずの内外の誌上あるいは講演会においてさえ,一部でみられることは残念である. 前号では「インプラントを選択する前に歯の保存にベストをつくす」のタイトルで,①歯肉縁下深いう蝕のケース②一見,重度歯周疾患にみえるケースに分けて述べた.はじめに① donorがつねに用意されている(移植の場合は移植歯がないことが多い)② 受容床の顎堤の幅が多少狭くても行える(骨幅が不足でも少ない量の骨造成で可能となる:症例4)③根管治療が不要④二次う蝕にならない,破折がほとんどない⑤通常は外科処置を行う部位が1か所ですむ⑥外科的侵襲が少なく,術後の腫脹と疼痛がほとんどない⑦術式が規格化,簡素化されており,手技的にやさしい表1 インプラントの臨床上の利点(自家歯牙移植との比較).FEATURE特 集 380the Quintessence. Vol.36 No.3/2017—0520

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