ザ・クインテッセンス 2017年3月
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歯内療法10分間テスト臨床力アップ!診断力新連載力歯内療法10分間テスト臨床力アップ!診断連載*1昭和大学歯学部歯科保存学講座歯内治療学部門*2東京都開業 吉岡デンタルオフィス代表連絡先:*1〒145‐8515 東京都大田区北千束2‐1‐1執筆:八幡祥生*1/監修:吉岡隆知*2第3回上顎側切歯の形態異常本連載は毎月,歯内療法の1症例の口腔内写真,デンタルエックス線写真,CBCT画像などの資料を提示し,歯内療法における診断名および治療名を考えてもらう欄である(吉岡).主訴:患者は14歳,男性.他院からの依頼による根管形態の精査および根管治療.患歯:上顎右側側切歯.現病歴:2か月ほど前から腫脹を自覚していた.痛 初診時,唇側の側切歯と犬歯間に瘻孔を認めた(図1).患歯の口蓋側には大きな結節を認めた(図2).打診に対して軽度の違和感を訴えたが,自発痛およみはないが,気になるため近医を受診.経過を見ていたが変化を認めないため,専門外来への紹介となった.び根尖部相当歯肉の圧痛はなかった.電気歯髄診および寒冷診にて反応はなかった.歯周ポケットは全周3mm以内だった.以下の症例に対する,診断(歯髄腔,根尖部,その他)および治療方針は?概要 現症 *診断名,治療名(治療方針)の候補については,2017年1月号を参照.図1 側切歯と犬歯間に瘻孔を認めた.図2 口蓋側には大きな結節を認めた.120the Quintessence. Vol.36 No.3/2017—0560

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