ザ・クインテッセンス 2017年5月
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最新のう蝕病因論と口腔マイクロバイオーム医院で共有したい!FEATURE特 集 2Seiichi Sugiyama, Ataru Ito, Yoshihisa YamashitaCurrent Cariology and Oral Microbiomeキーワード:う蝕病因論,口腔マイクロバイオーム杉山精一*/伊藤 中*1/山下喜久*2*千葉県開業 杉山歯科医院連絡先:〒276‐0027 千葉県八千代市村上団地1‐53*1大阪府開業 伊藤歯科クリニック連絡先:〒567‐0884 大阪府茨木市新庄町13‐5*2九州大学大学院歯学研究院口腔保健推進学講座口腔予防医学分野連絡先:〒812‐8582 福岡県福岡市東区馬出3‐1‐1企画趣旨 う蝕の洪水といわれた1970年代,ほぼ全員がう蝕だった3歳児であるが,2014年には東京都で6%台まで減少してきている1.かつてはむし歯後進国といわれ,先進工業国に大きく遅れをとっていた日本であるが,現在は“Low-Caries Population”時代へと変化してきている.う蝕という疾患を理解するうえで,有病者率の変化とその理由を知ることは重要である. 今回の特集では,まず,う蝕有病者率の変化とその背景を解説,次にう蝕の病因論の変遷,最後に近年話題となっている口腔マイクロバイオームの最新知識について解説し,読者のう蝕に対する理解を深めて臨床に役立てていただきたいと考えている(なお本特集は,ヘルスケアミーティング2016の内容を本誌向けに再構成したものである). (杉山精一)▲人類は細菌の星の居候.74the Quintessence. Vol.36 No.5/2017—0978

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