ザ・クインテッセンス 2017年8月号
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歯内療法10分間テスト臨床力アップ!診断力新連載力歯内療法10分間テスト臨床力アップ!診断連載*1東京都勤務 岡口歯科クリニック*2東京都開業 吉岡デンタルオフィス代表連絡先:*1〒102‐0083 東京都千代田区麹町2‐12‐1‐201辺見浩一*1/監修:吉岡隆知*2第8回左下の歯がしみる主訴:左下の歯がしみる.患歯:下顎左側第二大臼歯(図1a).現病歴:10年以上前に下顎左側第一大臼歯を抜歯し, 下顎第二大臼歯は自発痛,打診痛,咬合痛なし,寒冷診(パルパー,ジーシー)のみに反応があった.電気歯髄診(デジテスト,モリタ)は陽性であった.ブリッジを入れた.1か月ほど前からいちばん奥の歯が冷たいものでしみるようになってきた.以下の症例の下顎左側第二大臼歯の診断(歯髄腔,根尖部,その他)および治療方針は?概要 現症 *診断名,治療名(治療方針)の候補については,2017年1月号を参照.答は次頁に......デンタルエックス線写真所見:患歯は,下顎左側第一大臼歯欠損のインレーブリッジの支台歯である.歯冠遠心部に歯髄に近接する深在性のう蝕を認める.根尖部には異常を認めない(図1b).画像検査 図1a,b 術前口腔内写真およびデンタルエックス線写真.自発痛-誘発痛冷痛+,温痛−,咬合痛−打診-寒冷診+電気歯髄診+表1 下顎左側第二大臼歯の症状検査.ab本連載は毎月,歯内療法の1症例の口腔内写真,デンタルエックス線写真,CBCT画像などの資料を提示し,歯内療法における診断名および治療名を考えてもらう欄である(吉岡).115the Quintessence. Vol.36 No.8/2017—1733

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