ザ・クインテッセンス 2017年10月号
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自家歯牙移植成功の鍵78the Quintessence. Vol.36 No.10/2017—2148殿塚量平Successful Keys to the AutotransplantationRyohei Tonotsukaキーワード:自家歯牙移植,置換性吸収,炎症性吸収東京都開業 とのつか歯科ペリオ・インプラントセンター連絡先:〒145‐0065 東京都大田区東雪谷1‐29‐3特 集 2はじめに 過去,自家歯牙移植にはあまり治療法としての市民権がなかったように思う.その理由は,筆者たちが歯科大学の学生だった頃に受けた教育における歯牙移植が,移植歯を抜去後に,口腔外で歯根表面をルートプレーニングし,また,同時に歯髄を除去して根管充填まで済ませてから受容床に移植,固定するといった術式であったため,この方法で移植,再植を行った場合は後に詳述するが,置換性吸収,すなわち骨性癒着が起こる可能性が高くなり,長期的な移植歯の安定が望めなくなってしまう場合が多くなるためだといえる. 従来法の歯牙移植に対し,現在行っている自家歯牙移植はどのような特徴をもつものなのかを挙げてみる.SPEAKER’S ARTICLE第8回 日本国際歯科大会2018Hホール10/6(SAT)午後

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