新聞クイント2016年3月(お試し版)
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2016年3月10日(木) 第243号3 今月のニュース資 料 1月22日(金)、文部科学省は平成27年度学校保健統計速報を公表した。本調査は、学校における幼児、児童・生徒の発育および健康の状態を明らかにすることを目的として、平成23年度より毎年実施されている。 健康状態調査の中で、平成27年度の「むし歯(う歯)」の者の割合は、幼稚園36.23%、小学校50.76%、中学校40.49%、高等学校52.49%となっている。すべての学校段階で前年度より減少しているおり、高等学校においては過去最低を更新している。 中学校1年(12歳)のみを調査対象としている永久歯の1人当たりの平均むし歯等数(喪失歯および処置歯数を含む)は、前年度より0.10本減少して0.90本となり、昭和59年度の調査開始以降ほぼ毎年減少し、過去最低となっている。なお、確定値の公表は3月予定とのこと。12歳児DMF歯数0.90本、過去最低を更新平成27年度学校保健統計速報 今月のニュース企 業記者会見でコメントする中西英一氏。 2月9日(火)、株式会社ナカニシ(栃木県)において、「新本社・R&Dセンター」(栃木県、中西英一代表取締役社長)起工式および記者会見が開催された。 歯科医療用回転機器「ハンドピース」の分野で世界トップシェアを誇る同社は、このたびR&D機能の強化を主たる目的として、本社敷地内に約50億円をかけて「新本社・R&Dセンター」を建設し、2017年3月の完成を目指す。設計は世界的な建築家であり、東京藝術大学建築学科教授の北川原 温氏(株式会社北川原温建築都市研究所)が担当する。 起工式後の記者会見では、中西英一氏と北川原氏が出席した。中西氏は、「新本社・R&Dセンター」の建設目的について、①R&D機能強化②接客機能強化③イメージアップ④社員のプライド向上――の4つを挙げた。R&D機能強化については、研究開発から試作検証に至る一連の開発プロセスを整備するほか、研究開発スタッフが快適に勤務できる環境を提供することで、開発のスピードアップを図る。また、接客機能の強化やイメージアップについては、ほぼ毎週訪問する国内外の顧客との関係構築とブランド力の向上、優秀な人材確保を目指すとのこと。 北川原氏は、センターコートと呼ばれる逆円錐形の吹き抜け空間がコミュニケーションの場となることを強調。その周囲に研究開発機能や接客機能(ショールーム、セミナー施設、ミーティングルーム)、本社管理機能、物流機能を配置することで、ナカニシ社のグローバル展開の拠点として多様性を生み出し、イノベーションにつながってほしいと期待を寄せた。「新本社・R&Dセンター」の建設を発表株式会社ナカニシ12歳における永久歯のむし歯等数中学校におけるむし歯のある者の割合(本)(%)6.05.04.03.02.01.00.00.010.020.030.040.050.060.070.080.090.0100.092.344.754.633.721.8286.6262.722717平成7昭和59(注)「12歳における永久歯のむし歯等数」は、昭和59年度から調査を実施している。(年度)12歳における永久歯のむし歯等数中学校におけるむし歯のある者の割合92.2492.240.900.9040.4940.4960中学校におけるむし歯(う蝕)の被患率などの推移。文部科学省の資料をもとに編集部作成。般社団法人大分県歯科衛生士会会長)による講演が行われた。医科診療所や急性期病院、介護老人保健施設、歯科衛生士会などそれぞれの立場で多職種連携に先駆的に取り組む内容が披露され、シンポジウムのテーマに合致した歯科衛生士の活躍に、会場からは感嘆の声があがった。 講演後には、演者全員によるディスカッションが行われ、顔の見える関係になるための方法や連携のコツなどについて多数の質問が寄せられ、活発な意見交換がなされた。 今月のニュース企 業 今月のニュース社 会 2月11日(木)、ベルサール汐留(東京都)において、シロナデジタルデンティストリーサミット(シロナデンタルシステムズ主催、北本優子代表取締役社長)が開催され、全国から約300名の歯科医療関係者が参集した。 開会後、北本優子代表取締役社長は挨拶の中で、デジタル化によって働き方の多様性が生まれる現在において、歯科界のデジタル化は今後ますます加速すると強調。デジタルデンティストリーを牽引する企業として、今後も積極的な取り組みを行っていく姿勢を示した。 その後、デジタルデンティストリーを臨床現場に取り入れている著名な講師陣による講演「デジタルデンティストリーの現在 〈CAD/CAMを用いたAll Ceramics〉」(山﨑長郎氏、東京都開業)、「Neckveneers, bruxxers, guided surgery - pushing the envelope with CEREC」(Dr. Gerhard Werling、ドイツ開業)、「How To make Digital Dental Clinic 〈院内のデジタル化がもたらす診療の可能性〉」(荒井昌海氏、東京都開業)、「歯科臨床のトータル・デジタル・ソリューション 〈All ceramics から Virtual articulation〉」(草間幸夫氏、東京都開業)が行われた。講演では、デジタルによる診療の効率化や迅速化、さらには安全性がアピールされるとともに、疾病構造の変化と時代のニーズに対応していく姿勢も強調された。 講演終了後には、懇親会も開催され、満席となった会場にはCAD/CAMシステム「CEREC」ユーザーが多数参集するなど、30年を祝うにふさわしく盛会となった。CEREC誕生30年を記念し、全国から約300名が参集シロナデンタルシステムズ株式会社講師陣によるディスカッションの様子。ディスカッションでは多数の質問が寄せられた。 2月14日(日)、ステーションコンファレンス東京(東京都)において、平成27年度歯科衛生推進フォーラム(公益社団法人日本歯科衛生士会主催、武井典子会長)が開催された。 武井典子会長による挨拶の後、午前の部では鳥山佳則氏(厚生労働省医政局歯科保健課課長)による講演1「歯科保健医療の動向」と、秋野憲一氏(厚生労働省老健局老人保健課医療・介護連携技術推進官)による講演2「介護保険制度の動向と地域包括ケアシステムについて」が行われた。両氏とも多数のデータを示しながら地域包括ケアシステム構築に向けた国の施策や歯科の役割について言及するとともに、歯科衛生士の活躍に期待を寄せた。 午後の部では、シンポジウム「歯科医療と医療・介護の連携における歯科衛生士の役割」が行われた。和田康志氏(厚生労働省医政局歯科保健課課長補佐)による基調講演に続き、山口朱見氏(あおぞら診療所)、猪野恵美氏(長崎みなとメディカルセンター市民病院)、秋山利津子氏(東北福祉会介護老人保健施設せんだんの丘)、有松ひとみ氏(一平成27年度歯科衛生推進フォーラムを開催(公社)日本歯科衛生士会2016年新作コレクション発売中!カタログ請求はFAXまたはE-mailで!おしゃれ白衣 便利な試着システム 詳しくはWEBで!http://evieo.jp

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