新聞クイント2016年9月(お試し版)
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2016年9月10日(土) 第249号1〈発行所〉〒113-0033 東京都文京区本郷3丁目2番6号 クイントハウスビル                    TEL : 03-5842-2270(大代表)新聞クイント編集部 TEL : 03-5842-2280 FAX : 03-5800-7597 Email : news-q@quint-j.co.jp〈購読料〉1部200円(税別) ※新聞クイントの速配のご希望を承ります。 年間購読料 : 2,400円(税別 ・ 送料別)20169毎月1回10日発行第249号平成28年9月10日http://www.quint-j.co.jp/歯科のコミュニケーションサイトクインテッセンス出版の書籍・雑誌は、歯学書専用通販サイト『歯学書.COM』にてご購入いただけます。連 載今・躍動する日本の歯科学会番外編:一般社団法人日本学校歯科医会丸山進一郎4知っておきたい法律知識~歯科医療従事者はこれだけは分かっておこう~植木 哲51分間コラム田上順次8インフォメーション研修会&セミナー情報広 告株式会社東京技研9株式会社モリタ社 会 今月のニュース政 治6 7 特別企画第46回公益社団法人日本口腔インプラント学会学術大会【会期】9月16日(金)~18日(日)【会場】 名古屋国際会議場分を「質」とした2つのパラメーターで評価すべきだが、唾液の質については十分とはいえない。 筆者の研究室では、唾液の質評価としてIgAに注目してきた。ratに食物繊維を摂取させることで腸管免疫が賦活化さ 粘膜免疫の主役であるIgAが欠損することで、上気道感染症(風邪)を繰り返すIgA欠損症という疾患が存在する。本疾患は、唾液中IgAの効能が感染予防に貢献していることをきわめて普遍的に示している。唾液検査から免疫力測定ができる時代へ 唾液の効能として、自浄作用が非常に重要であり、作用のポイントは唾液の量に依存した洗浄効果である。現在、ドライマウスへの病態理解が進み、唾液量の重要性は十分浸透したといえる。唾液のチカラは「量」と成れ、唾液腺での粘膜免疫が亢進し、唾液中IgAが増加することを発見した。また、ヒト介入試験においてもヨーグルトの摂取で同様の効果があることが研究で明らかになった。プロバイオティクスやプレバオティクスは腸管だけでなく、唾液腺にも効果があることを示し、腸―唾液腺相関として紹介してきた。さらに、現在は歯科における食事指導を間食の指導だけでなく、宿主の変化にアプローチして口腔環境を向上させる指導法も検討している。 唾液検査から全身の免疫力の測定ができる時代もそう遠くはないと思われる。食のあり方は、歯科が健康長寿を支える医療機関としてさらなる発展を目指すために、きわめて重要なテーマといえるのではないだろうか。(槻木恵一・神奈川歯科大学副学長・大学院歯学研究科長)歯科医師専門性評価機構(仮称)の設置へ日歯定例会見 7月21日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による定例記者会見が開催された。 会見ではまず堀会長より、7月10日(日)に投開票された第24回参議院議員通常選挙について報告がなされ、「諸般の事情により日本歯科医師連盟より独自候補が出せなかったことは残念であったが、これまで同様に政権与党を応援し、国の政策のなかにおいて歯科医療をどのように位置づけるかを引き続き議論したい」と述べた。 引き続き、柳川忠廣副会長より、「歯科医師専門性に関する協議会」の設置フローについて説明がなされた。本協議会は、日歯と日本歯科医学会連合(住友雅人理事長)が中心となり、専門医の一貫性、認定評価基準、研修制度の評価認定などを議論し、その結果、必要があれば第三者評価機構「歯科医師専門性評価機構(仮称)」の設置などを検討する。第一回目は厚生労働省をオブザーバーに迎え、きたる9月に開催予定とのこと。 つぎに佐藤 保副会長より、地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会において、医科歯科の連携について「医療機能の連携に資するものとして項目を追加すべき」という意見があり、病床機能報告において医科歯科連携に関する項目を追加することが報告された。これによって、病院歯科の果たす役割などが初めてデータとして上がってくることになり、平成29年度の議論から活用されることになる。 続いて、8020推進財団(堀 憲郎理事長)が「歯・口の健康と病いの語り」というデータベースをホームページ上に構築したことを報告。患者さんは歯を失うなどの体験を共有でき、歯科医療や行政の関係者は、体験者の率直な意見に触れることができるという。映像、音声、文章の3つの形式で掲載されている。 最後に、小林慶太常務理事より、きたる8月19日(金)に開催される「平成28年度日本歯科医師会/デンツプライシロナ スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)日本代表選抜大会」について、今大会は初めて歯科大学全29校がエントリーしていることが報告された。第三者評価機構歯科医師専門性評価機構(仮称)歯科医師専門性に関する協議会協議会の構成員 -日本歯科医師会 -日本歯科医学会連合 -歯科医療振興財団 -国立大学歯学部長・ 病院長会議 -日本私立歯科大学協会 -歯学系学会協議会◆新たな専門医制の検討◆各学会専門医の名称、 認定基準等の検討◆かかりつけ歯科医機能の強化、 地域包括ケアおよび医療連携 への参画など、社会ニーズに 即した専門性の検討◆研修制度の評価認定歯科医師専門性に関する協議会の設置フロー。口腔顔面痛の新しい潮流をぜひ体感していただきたい岩田幸一日本大学歯学部教授2

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