新聞クイント2016年12月(お試し版)
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2016年12月10日(土) 第252号1〈発行所〉〒113-0033 東京都文京区本郷3丁目2番6号 クイントハウスビル                    TEL : 03-5842-2270(大代表)新聞クイント編集部 TEL : 03-5842-2280 FAX : 03-5800-7597 Email : news-q@quint-j.co.jp〈購読料〉1部200円(税別) ※新聞クイントの速配のご希望を承ります。 年間購読料 : 2,400円(税別 ・ 送料別)201612毎月1回10日発行第252号平成28年12月10日http://www.quint-j.co.jp/歯科のコミュニケーションサイトクインテッセンス出版の書籍・雑誌は、歯学書専用通販サイト『歯学書.COM』にてご購入いただけます。社 会 今月のニュース学 会8 9 New Frontierフィリップスシンポジウム2016紙上採録 提供:株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン者の治療レベルに差が生まれ、患者さんに対する治療の平等性を欠くこととなっていた。しかし、マイクロスコープを使用し、専用器具を用いた治療を行うことで、術者間における治療の成功率の差は、近年縮小傾向にあ 2012年、歯科用コーンビームCT(以下、CBCT)とマイクロスコープを使用した歯根端切除手術の診療報酬算定が可能となり、2016年4月より根管治療において、4根管または樋状根の根管治療でもCBCTとマイクロスコー歯科医療は可視化できる時代へプの使用での算定が認められた。 マイクロスコープを使用した治療は、主に歯内療法分野から普及してきた。これまでの根管治療では術者自身の手指が視野の妨げとなり(手探りの治療)、結果として術る。歯内療法に限らず、修復治療におけるう蝕部位の取り残し、充填物のマージン調整、クラウンブリッジ処置における歯冠形成の仕上げ、抜歯時の病変除去など、各分野でのマイクロスコープを使用したことによる治療精度を上げるという点では、もはや異存のないことと考える。 また、マイクロスコープに装着したカメラで治療内容の記録が可能になったことは大きい。患者さんの歯科治療に対して経過を提示しながら説明できることは、満足度・信頼度のさらなる向上につながる。そして、私たち歯科医療従事者の教育面においても有益な資料となるからである。 歯科医療の可視化がさらに進展するためには、その評価として診療報酬上の数字にも可視化されるように取り組んでいく必要がある。(辻本恭久・日本顕微鏡歯科学会会長)「歯科医療 未来と夢」をテーマに約9,000名が集う第23回日本歯科医学会総会 10月21日(金)から23日(日)の3日間、福岡国際会議場および福岡サンパレス(福岡県)において、第23回日本歯科医学会総会(日本歯科医科会/日本歯科医学会主催、九州地区連合歯科医師会共催)が、総会史上初となる九州で盛大に開催された。超高齢社会における国民の健康増進に貢献する歯科医療として、その役割が期待されるなか、歯科関係者が一堂に集い4年に一度開かれる本総会が、国内外の第一線で活躍する演者を多数迎え、講演やシンポジウム、歯科医師会プログラム、分科会プログラム、ポスターセッションなど、多彩なメニューにて繰り広げられた。 まず山中伸弥氏(京都大学iPS細胞研究所所長・教授)と向井千秋氏(東京理科大学特任副学長)の両氏を演者に迎えた開会講演を開催。山中氏は、ノーベル生理学・医学賞を受賞したiPS細胞研究をテーマに、その現状と医療応用に向けた取り組みについて講演。2014年には眼科領域におけるiPS細胞を使った細胞シートを移植する臨床研究が開始されるなど、医療分野における応用が進展していることを紹介した。また再生医療だけでなく、創薬への応用や、病態の事前予測により適切な治療へとつなげる「個別化医療」「先制医療」の提供にも活用できるなど、その可能性や新たな展開を示した。さらに、永続的に研究を続けるための人材や財源確保の必要性を訴え、夢の実現に向けて、その理解と支援を呼びかけた。 向井氏は、「宇宙飛行から学んだこと―有人宇宙探査と歯科医学への期待―」と題した講演で、宇宙飛行士そして医師の立場から、長期宇宙滞在による老化現象と同様の健康障害の研究は、老齢化社会で健康に生き抜くための情報としても役立つことを紹介し、歯科医学研究もその1つとしてデータとともにその重要性を指摘した。 古くからアジアなど諸外国との交流拠点であった九州での開催であり、招聘演者によるプログラムも多数組まれるなど、4年に一度の歯科のイベントとしておおいに盛り上がり、熱気にあふれた3日間であった。水田祥代会頭の挨拶で開会したメイン会場の様子。その後の山中伸弥氏の講演では、サテライト会場も用意されるほど盛況となった。気軽に立ち寄れる地域の「保健室」としての役割を担いたい近藤博子八百屋店主・歯科衛生士2連 載今・躍動する日本の歯科学会番外編:公益社団法人日本歯科衛生士会武井典子4歯科医師臨床研修制度の役割と今後のあるべき姿を考える伊東隆利5特別企画特別座談会 東日本大震災から5年災害時の支援のあり方を考える中久木康一斎藤政二木村 裕三浦 夕67広 告株式会社モリタ/ウエルテック株式会社/株式会社東京技研/研修会&セミナー情報インフォメーション2017年雑誌情報『the Quintessence』『QDTリニューアル』『Quintessence DENTAL Implantologyリニューアル』

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