デンタルアドクロニクル 2011
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情報特集:今、もっとも“HOT”な研修・セミナー情報!治療に関してはとくに年々新しい情報が出てくるため、知識をアップデートすべく繰り返し熱心に聴きに来る受講者は多い。 さらに、同時通訳で無駄なく講義が聴けるのも大きな魅力であろう。米国で開業している前出の清水藤太氏を通して直接講師に質問ができるため、歯科医師にしかわからない部分を漏らさず、正確なコミュニケーションが図れるのも、受講者にとっては喜ばしい限りだ。厳しくも温かい参加型のプログラム 受講者自らが発表する場が用意されており、USC本校の講師陣や、経験豊富な参加者から貴重なアドバイスが得られることも、本プログラムの特長の一つである。 「発表って、すごく努力して勉強しないとできませんよね。また、最初は誰しも“質問を受けるのが怖い”と思って尻込みしてしまうものです。そこを頑張って乗り越えること。とにかく第一歩を踏み出さないと、どんな人だって伸びていくことはできませんから」と鈴木氏は語る。 鈴木氏自身も、若いころは「発表なんて……」と二の足を踏んでいたそうである。そんななか、背中を押してくれる先生、厳しいけれど的確なアドバイスをくれる先生がいたことで助けられ、歯科医師人生のキャリアを積んでいくうえで大きな糧を得られたのだという。真剣に発表に耳を傾け、叱咤激励してくれる師匠や先輩と出会う。そうした人間関係を構築する場としても、本プログラムは最適だといえるだろう。 また、東京のコースで毎回土曜日に開催される懇親会には、ほとんど全員の参加者が出席するそうである。「外国人講師には申し訳ないんですけど、会場は日本間でみんな座布団に座るんです。そのほうが、ざっくばらんに話せますからね」という鈴木氏の言葉から、参加者との親密度を深める場づくりへのこだわりがうかがえる。世界レベルの学術を学べるのはもちろんのこと、普段交流をもたないような先生や良き仲間と出会え、刺激し合える。これも本プログラムの大きな魅力の一つであろう。もちろん懇親会には通訳も同席するため、より気軽に講師に質問できる環境も万全だ。歯科医師としての自分に投資すること 本プログラム講師陣の一人としてインププログラムの卒業式はキャップ&ガウンの正装で、ロサンゼルスUSC本校にて行われる。ラント治療の最新情報を後進に伝えている鈴木氏だが、その経験談は実に興味深い。 「開業当初から、医院経営は比較的うまくいきました。ところがそこで、臨床ではなく趣味のゴルフにのめりこんでしまったんですね。18ホールをアンダーパーで回るようになって、ホールインワンも2回やってという感じです。そんなある日、フェアウェイを歩いていたら、異様にむなしさが込み上げてきたんです。“こんなことをしていたら絶対にダメだ”って思いました」 保険診療を流れ作業としてこなしているだけで、仕事に対する満足感がなかった、と鈴木氏は当時を振り返る。プロゴルファーになりたいのならゴルフを続けてもいいのだろう。けれども、やっぱり自分の本業は歯科医師なのだから、勉強しなきゃいけない。鈴木氏はすぐにゴルフの会員権を売り払い、完全に気持ちを切り替えて、学術に投資しようと決心した。 勉強することを決意してからは、まず咬合についての知識が不足していると感じ、納富哲夫氏や故・保母須弥也氏が開催していた研修会に参加し、師事を仰いだ。また、歯内療法は杉本 叡氏から多くのことを学んだ。特に、保母氏からはUCLAについての情報なども聴き、世界基準の歯科医療に取り組む大切さを実感したことが、本プログラム運営の理念にも結びついているという。こうした先生方には今でも本当に感謝しており、自分もまた培ってきた知識と技術を若い先生たちに余すことなく伝えていきたい、と鈴木氏は語る。 インプラント治療に本格的に取り組み始めたのは、GBRが登場した1990年代から。以降、広く研鑽を重ね、今では抜歯後即時埋入・即時荷重を中心とした治療を数多く手がけ、患者さんから絶大な信頼を得ている。現在、日本人の平均余命は90歳の男性で4.48年。また、70歳でも男性は約15年、女性は約20年である。超高齢社会を迎えた今日の日本でこうした数字を考えれば、「きちんと噛めるまでに長い時間を割くのではなく、“なるべく早く歯を入れてあげる”ことが非常に重要になる」というのが、鈴木氏のポリシーだ。抜歯後即時インプラント埋入・即時荷重に関して世界でも先駆的な研究を行うとともに、これまで試行錯誤しながら数多くの症例を手掛けてきた経験がある。そうしたなかで培った貴重な情報を、自身の講義ではとくに教授していきたい、と鈴木氏は話す。患者さんにきちんと「還元」できる歯科医師に 「インプラント治療は、患者さんから非常に高いお金をいただくわけです。また、危険もともなう。一つ間違えば取り返しのつかないことになってしまいます。ですから、歯科医師はつねに自分自身に投資し、研鑽を積んでいないと、良い治療なんて絶対にできません」 これは、鈴木氏がインプラント治療を始めてから変わらず持ち続けてきた初心であり、USCジャパンプログラムの理念でもある。エビデンスに基づいた歯科医療、インプラント治療についてしっかりと学び、培った知識と技術を患者さんに還元する。本プログラムでは、そのための理想的な環境が整っている。117

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