デンタルアドクロニクル 2011
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19株式会社 茂久田商会社は、変化に対応できない一発屋にすぎませんので、その見きわめをひとつの基準にしています。 新しい仕入先にも「うちはこういうポリシーで経営している。単なるディーラーじゃない」という考えを伝えて、当社の要望どおりにものをつくってくれる会社であることを確認しています。これに応えてくれないところとは、どんなにいい商品があったとしても、商売はいたしません。山 﨑 茂久田さんの取引先には世界の一流企業が多い。その中で「自社のニーズに対応してくれないと取引しない」といい、「よいものは、ちょっとは高くつく」かもしれないが、「いいメーカーと、日本人に合ったよいものをつくる」という終始一貫したポリシーは大事だと思います。この厳しい時代に、それを貫くことだけでも凄いね。茂久田 ありがとうございます。これは、私が社長だからその権限でひとり行うのではなくて、入社して半年の若手であっても、外国の取引会社をすべて自社の身内工場と捉え、臆することなく改善改良を実行し続けています。山 﨑 僕たちは既存の概念の中でものを考えることが多いけど、若い人たちのピュアな意見には「なるほどな」と思わされることも多いんだよね。若手に勢いのある会社がこれからも伸びていく佐々木 海外へは、社長や権限のある人間が行くのではなく、新人でも必要があればドンドン派遣していくということですか。茂久田 若手の成長スピードが組織力のバロメーターであると考えています。昨年は入社して1年以内の新人を、フロリダのAOに派遣しました。そこで先生方がどんなセミナーを受け、どう反応しているかを見て聞いて、世界中が認める『本物』に接します。 そうすることで、日本の先生方を訪問し、新商品を見ていただいたとき、受けるであろうご質問の内容が予測できるようになります。若手スタッフの的確な準備と回答が、人間と商品の価値をさらに高めていくのです。山 﨑 なるほど。トップと話ができれば、ドクターすべての悩みが解決できますね。そうしたシステムは創業以来行っているの?茂久田 私が入ってすぐに新しくしました。以前、日本のトップデザイナーと話をしたときのことですが、彼らは3年後のファッショントレンドをつくるために、洋服のボタンや裏地まで別注し、デザインを工夫しているわけです。そのために、口が堅く秘密を守れるパートナーと、糸の段階から洋服になるまでのプランを練るというのです。トップデザイナーとプランを練りあげてゆく手順が、ちょうどそのままトップのドクターと歯科治療における未来のプロトコルを創りあげていく手法に置き換えられます。この取り組みを、新入社員だれでもが身につけられるシステムに昇華できたので、毎日がとても順調で楽しいです。歯科治療は人類の生命に直結縄文人の寿命はたった30歳佐々木 茂久田さんは歯科医療器材のメーカー商社として歯科の分野で活動しているわけですね。そこには医療人としての大きな責任と役割があると思いますが、社長として、どういう思想と、理念と、スタンスを持っているのでしょうか。茂久田 歯科業界にいる人もいない人も「歯科医療はあまり緊急性を要しない。保険点数は下げられてもしようがない。医科よりも劣っている」と思い込んでいるところに、大きな問題があると考えています。歯科治療や入れ歯山﨑 長郎SJCDインターナショナル会長斬新なアイデア・戦略で山﨑 長郎(やまざき まさお)1970年、東京歯科大学卒業。S.J.C.D. インターナショナルを創設し、会長を務める。みずから審美修復に関する著書を著す一方、臨床の場でも審美修復を日々追求している。2009年2月に待望の著書『エステティック クラシフィケーションズ-複雑な審美修復治療のマネージメント』(クインテッセンス出版刊)が発刊され、好評を博している。

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