デンタルアドクロニクル 2012
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99特集:株式会社松風創立90周年企画「機能性材料GIOMERのすべて」ストロンチウムイオンSr2+フッ化物イオンF-ケイ酸イオンSiO32-アルミニウムイオンAl3+ホウ酸イオンBO33-ナトリウムイオンNa+図2 S-PRGフィラーが放つ、各種イオン。た各種コンポジットレジンを販売している。 本稿では、バイオアクティブ材料として注目される本製品の有効性について、自身の臨床例とともに述べてみたい。■ S-PRGフィラーの概要とその効果 GIOMERシステムの中核を担うS-PRGフィラー(図1)は、前項で挙げた⑥の生体親和性の向上に寄与し、口腔内において以下の6つのイオン、a.フッ化物イオン〔F-〕、b.ホウ酸イオン〔BO33-〕、c.ナトリウムイオン〔Na+〕、d.ストロンチウムイオン〔Sr2+〕、e.ケイ酸イオン〔SiO32-〕、f.アルミニウムイオン〔Al3+〕が放出されることで、口腔内にて諸機能を発揮するように設計されている(図2)。 そして、これらのイオンが口腔内から徐放されることで、歯質に対してそれぞれ以下のような効果をもたらすといわれている。a’. フルオロアパタイトの生成を促進。周囲の歯質を強化し、脱灰層の再石灰化を促すとともに、抗菌作用を示す。b’. 殺菌作用、骨形成促進、細菌付着抑制、抗プラーク形成能を発揮。c’. 水に溶けやすい性質をもち、他のイオンの効果・効能を導く。d’. 中和・緩衝作用、骨形成および石灰化の促進、耐酸性の向上。e’.骨組織の石灰化。f’.知覚過敏抑制効果。 さらに、S-PRGフィラーは酸緩衝能を有するバイオアクティブな材料となっており、硬組織上においては細菌が産出する酸を緩衝して中性に近づける効果、軟組織に接する部分においては細菌を増殖抑制する効果があるという。 松風社は、このS-PRGフィラーを、同社のコンポジットレジン(図3)やボンディング材(図4)、シーラント材(図5)、歯面コーティング材(図6)などに含有させて販売している。 なかでも、シーラント材の「ビューティシーラント」は咬合面部裂溝のう蝕発生を防止し、歯面コーティング材である「PRGバリアコート」は矯正用ブラケット周囲や局部床義歯鉤歯のう蝕発生防止、そして高齢者における根面う蝕の発生を抑制する効

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