デンタルアドクロニクル 2012
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102■ おわりに 本稿で述べてきたように、S-PRGフィラーのもつバイオアクティブな効果は、コンポジットレジン修復をはじめとした歯科臨床のさまざまな場面においてドラッグデリバリー効果を発揮している。東京医科歯科大学大学院う蝕制御学分野教授の田上順次先生らは、天然歯よりも強い “Super Tooth”を提唱しているが、松風社のGIOMER製品群は、まさにその到来を予感させるものであると感じている。図11a,b 術後1か月後(a)と6か月後の状態(b)。GIOMERを用いた場合、骨縁下における充填修復においても歯肉炎は発生しておらず、良好な臨床結果となっている。その他のS-PRGフィラー含有製品の臨床応用例図12a~e たとえばテンポラリークラウン装着時、そのマージン部分にS-PRGフィラーが含有した「フルオロボンドⅡ」のボンディング材(a)を塗布して(b)、その表面を静菌的にして歯肉炎の発症予防を期待し、さらにその装着時には「IPテンプセメント」(c)を用いることで、支台歯の表面へのドラッグデリバリー効果を発揮させている。また、このセメントは十分な合着力はもつものの被膜厚さ10μmと薄く、テンポラリークラウンを撤去する際には、スライディングハンマーのようなものである1点に応力をかけることで、強化ガラスの破壊様式(d)のようになり、容易に破壊できる。図12eは撤去時の写真であるが、このように撤去したいタイミングで容易に取り外すことができることは、臨床上たいへん有意義である。aebcドラッグデリバリー材料の臨床応用d

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