デンタルアドクロニクル 2012
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106[フルオロボンドシェイクワンが歯を救う(図1c)] フルオロボンドシェイクワンを購入した直後は扱いにくいと感じ、冷蔵庫に眠っていた。しかし、このボンドの驚くべきパワーを知ってからは、筆者の臨床に必要不可欠な材料となった。なぜなら、抜髄の可能性が高いと考えられる歯髄を救う力をもっているからだ。これはGIOMER群の3種のボンディング材のなかで、もっともグラスアイオノマーに近い。フッ素を最大に放出するとともに、S-PRGフィラーの効果で抗菌作用も有する。ただ、使う際には注意も必要である。患者が子どもであれば親御さんたちに、リスクが高い歯の神経をなぜ残そうとするのかについて術後に痛みが出れば抜髄が必要になることも含めて、きちんと説明しなくてはいけない。そして、それらに同意してくださった方に、このフルオロボンドシェイクワンを上手に活用することで、間違いなく自身の臨床から抜髄という選択肢が少なくなるのだ。[症例2:7(18歳、男性:図4)] 6のアンレー脱離を主訴に来院したが、エックス線撮影後、7のう蝕を見つける(図4a、b)。自発痛はないため、無麻酔下でファインバーとエキスカベータを用いてう蝕を除去(図4c)。露髄寸前であったため、フルオロボンドシェイクワンを選択した(図1b)。窩底にF10のA2、F03のA3で底上げ後、F00のA3とA1で形態付与した(図4d、e)。研磨には、ダイヤモンドの粒子が入ったブラシを用いた。■ MiCDと経営をどう考えるか?[予防推進と経営は両立する] 日本の医療保険制度はあくまでも疾病に対しての保険制度である。そのため、筆者は開業時から予防の基本は自費診療と考え取り組んできた。開業して図4c 自発痛はなく無麻酔下でう蝕除去。臨床例2 7 深在性う蝕 18歳、男性図4d、e 充填後。図4d図4eGIOMER製品を用いたMiCDと経営の両立̶̶小さな島で開業し予防ベースの診療を行う立場から図4a、b 術前のエックス線写真にて7のう蝕を発見。図4a図4b

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