デンタルアドクロニクル 2012
14/192

巻頭特集1● 歯科における学会の現状と今後の展望~ 認定医・専門医が日本の歯科界を牽引する~ Quint DENTAL AD Chronicle 2012巻頭特集1● 歯科における学会の現状と今後の展望~ 認定医・専門医が日本の歯科界を牽引する~ Quint DENTAL AD Chronicle 2012はじめに 公益社団法人日本口腔インプラント学会では患者さんにとって安全で安心できるインプラント治療を目指し、専門医制度を立ち上げております。本誌では学会の専門医制度に直接携わる認定委員会委員長、試験委員長と教育委員長よりこれをまとめました。専門医の広告での標榜 ここ数年、駅や街角、インターネット等で、インプラント専門医、認定医、またはこれに近い表現でなされる身分呼称名、標榜、あるいは常識的でない価格を表示した広告を多く目にする。これらの氾濫は患者さんの適切な医療機関の選択を困惑させている。日本歯科医学会で認定される学会で、口腔インプラントに関連する専門医制度を有しているのは日本口腔インプラント学会と日本顎顔面インプラント学会(現在指導医のみであるが専門医審査が進行中)であるが、顎顔面インプラント学会は口腔外科医が中心であり、顎骨の再建のためのインプラント治療を中心に活動を進行させている。 インプラント技術の習得には種々な方法があるが、長期間の系統だったものとしては大学の口腔インプラント科、口腔インプラント学講座、口腔外科、またはインる。また、メーカーで認定している専門医(用語は異なるかもしれないが類似した表現)や認定医もいる。これを全否定するわけではないが、インプラント治療を行うためには当然のごとく、患者さんにとって安全で安心できるインプラント治療が行われなければならない。このためには補綴、外科、歯周、歯科放射線、病理、組織、解剖など広範囲で総合的な多くの知識や臨床技術の習得が必要である。しかし、年々問題症例やトラブルが増加していることは周知のことである。このことから、専門医制度はより医療の安全確保のためで、医療事故を起こさないようにするために定められた学会制度である。これを目的に日本口腔インプラント学会では専門医育成のため認定研修施設を臨床系施設と大学系施設に設け研修を行っている。専門医取得の条件 口腔インプラント学の教育、専門医の取得については2011年Quintessence DEN-TAL Implantology(クインテッセンス出版)で4回に渡り掲載1~4)、また2011年日本歯科評論にて掲載5)されているが取得のためのハードルは決して低くない。申請の条件は、① 日本国歯科医師の免許を有すること。② 5年以上継続して本学会の正会員であること。プラント治療に関連する科、講座に所属し、知識と技術を学ぶ方法と日本口腔インプラント学会の認定研修施設に所属して研修、研鑽をつみ、これを習得する方法がある。口腔インプラント専門医は日本口腔インプラント学会での専門医である。しかし、残念ながら現時点でこの標榜の広告はできない。専門医としての標榜は厚生労働省の認可が得られなければならない。これは日本歯科医師会と日本歯科医学会の両社の同意に委ねられているが、現時点ではいまだ同意が得られていない。国民に対して医療の安全、安心を確保するためにも多くの日本口腔インプラント学会会員は一日も早くこれを望んでいる。現在、公益社団法人 日本口腔インプラント学会の専門医は12,424人の会員中705名(平成23年10月末現在)である。専門医育成のための認定研修施設の重要性 適切な表現ではないかもしれないが、インプラント治療は、歯科医師であればだれでも治療することが可能であり、インプラント治療を行う歯科医師は急増している。メーカーで行っている講習会に参加し、商品説明と模型実習を受講しただけでインプラント治療を始めている歯科医師もおられるようであるが、医療安全や病診連携の講義が欠落した技術講習会は非常に危険であ公益社団法人日本口腔インプラント学会専門医制度松沢耕介まつざわ・こうすけ公益社団法人日本口腔インプラント学会認定委員会委員長阿部成善あべ・なるよし公益社団法人日本口腔インプラント学会試験委員会委員長渡邉文彦わたなべ・ふみひこ公益社団法人日本口腔インプラント学会教育委員会委員長12

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です