デンタルアドクロニクル 2012
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36歯科界のトップが語るすべてを変える。その準備はできている。茂久田 私たちは、1947年に神戸で創業以来、歯科医療機器の貿易商社として、高品質・最先端製品だけをご紹介してまいりました。お陰様で、ユーザーの皆さまから多くのご期待とご要望とを賜り続けております。 それを受けて、ドイツやアメリカをはじめとする医療先進国で、最先端の開発技術を有する多くのメーカーからも、日本総代理店として信頼され、継続的な共同開発を行っています。 私は3代目として、初代、2代目の築いた信頼をさらに高めながら、時代のニーズの先を走る早い時点での新製品開発と改良、新規パートナーの開拓、社内の組織刷新など、新しい発展に向け活動している真っ最中です。最先端のポジションを保ち続けるためには、時代のスピードを常に追い越し、進化を誰よりも先取りするのが自然な姿であると思っていますから……。宮 本 JIADSというスタディグループは、初代理事長、2代目、3代目、そして4代目である私と、一貫して「誰が行っても同じ結果を出せる、真の科学を追究する」というスタンスを貫いております。すでに完成されたコンセプトに新たな手技や器材を織り込むことで、すべてのエビデンスをいつまでも活かしたまま、未来への治療を積極的に行うことができます。先代理事長である小野先生は非常に熱い方ですから、私はじんわりとウォームな感じでいこうと思っているのですが……。 茂久田社長は「守成の勇」として、どのような良さを守り通し、どういったところを変えていこうと考えておられるのでしょうか?茂久田 初代から続く二つの精神以外は、すべてを変えつつあります。 一つは「前例がなくとも、絶対にあきらめずやり抜く、情熱と行動力」です。日本政府とアメリカ進駐軍・GHQを相手にたった1人で何年間もの交渉を戦い抜き、絶対に不可能であると禁止された歯科器材輸入権を、戦後日本で最初に政府やGHQから勝ち取った情熱と行動力が、茂久田商会の基本理念として、今も脈々と流れ続け世界から吸収す世界へ発信~開基の功よもくだ・あつし株式会社茂久田商会 代表取締役社長。1994年、甲南大学経営学部経営学科卒業。瀧定株式会社に入社。同社が100年以上の永きにわたり、業界トップの売上高と利益を上げ続ける理由を業務の中で会得する。2000年株式会社茂久田商会入社。2001年取締役企画戦略室長、2002年専務取締役を経て、2008年代表取締役社長に就任。若手重用と現場第一主義を旨とする。日本歯科用品輸入協会理事、日本歯科商工協会国際委員会委員、日本歯科商工協会事業委員会委員。株式会社茂久田商会 代表取締役社長茂久田 篤 茂久田商会は、初代および2代目社長が、ヨーロッパから高品質・最先端・安全な製品を日本へ紹介し多くの方々に喜ばれてきました。3代目茂久田篤社長就任以後は、先代たちの経営方針を維持しながらも、さらにこれを発展させ、日本のニーズにあった製品企画を考え、海外の超一流メーカーに独自発注して、日本発の情報・アイデアを素早く海外で製造する新しいスタイルが成功を収めつつあります。 宮本泰和先生は、アメリカはもとより、最近ではドイツ・オーストラリアでの講演をはじめ、グローバルな活躍をしておられます。また、スタディグループJIADSの4代目理事長として、後進の育成をされるだけでなく、日本から海外に向けて、情報を発信し続けています。 輸入開発商社とスタディグループというそれぞれの役割において、最近までは、海外から優れた製品を輸入する、海外の医療を学ぶ、そして日本に広める共通した大役を担ってきました。そこから新しいベクトルが発生して、海外に情報を発信する新しいスタンスへと進化を遂げています。また、次世代の担い手、組織の方向性など、お二人には類似した点が多々あります。 『開基の功より守成の勇』という言葉があります。『最初に事を起こすよりも、それを守っていくほうがなかなか大変だ』ということです。「開基」というのは、自分で始めたものですから、後を振り返らないでどんどん積極的に進んでいけばいいわけですが、お二人とも、既存の企業やスタディクラブを引き継いだからといって、自分だけの考えで、事をがむしゃらに進めていくだけの一筋縄では立ち回れない点も多いかと思います。しかし一方では、この企業やスタディクラブをさらに継続・発展させていく使命も担っていますから、そのための新しい戦略や大胆な考え方を秘めていらっしゃることであろうと大いに期待しています。 この対談では、おのずと『開基と守成の真髄』が語られるはずです。 クインテッセンス出版代表取締役社長 佐々木一高

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