デンタルアドクロニクル 2012
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歯科界のトップが語る66株式会社モリタは、国内では文字どおり第1位のシェアを持っておられますが、海外にも積極的な戦略を展開しています。とくにモリタの製品は、昔からいい製品というイメージが強く、海外でも高い評価を得てきています。そこで、株式会社モリタの森田晴夫社長とITIボードメンバーとして、国内外で活躍されていて、海外の情報に詳しい勝山英明先生とで、海外戦略、CT分野をはじめ情報センターとしてのユニット、そして歯科治療の今後の方向性などについてお話ししていただいくことにしました(編集部)。海外での評価が高いモリタのCTスキャン勝山 最初に、私のほうから話の口火を切らせていただきますが、CTなど歯科におけるデジタル化について、世界レベルと日本では評価が異なるようです。 私の友人であるスイスのベルン大学のブーザー教授などは、モリタのCT(あちらでは「Accuitomo」と呼ばれている)に関して、非常に高い評価をしています。モリタとしては不本意かもしれませんが、国内よりも海外でのほうが高い評価を受けているようですね。森田 十数年前から研究し、歯科領域に限った小さいCTで三次元の画像を構築する、まったくオリジナルなCTを開発しましたが、私どもが「マイクロCT」と呼んで製品化し、国内で販売した頃には、コンピュータの性能が一気にアップし、すぐ海外メーカーが追いついてきて、他社のCTが先に普及し始めてしまったということもあるかと思います。ブーザー教授には、当社はまったく営業していないのに、何か当社のCTに関する情報をご覧になられたのか、最初の頃に導入していただいたようです。 日本でのCTについては、とくにインプラントの分野において顕著なのですが、海外で評判になったものがよいイメージが持たれてしまいがちです。ただ、実際に私どものCTを使っていただいた先生からは、画像を見て「素晴らしい」「違いがある」と、高い評価をいただいています。私どもの努力が足りなかったせいか、日本では普及のスピードが今いちだったことは否めません。 モリタは、チェアやレントゲンを始めとして、保存・補綴といった従来の歯科治療については断然に強かったのですが、インプラントの分野への取り組みについては、反省材料が多々ありました。というのは、インプラントは、今までの歯科医療とはレベルが違いすぎて、モリタのスタッフの知識では、責任を持ったマーケティングができないようなレベル・領域になっていたのです。 最初のブレードインプラントや、ハイドロキシアパタイトなどを手がけていた頃から、その点については感じていて、インプラントを本格的に普及させるために専門チームである別会社をつくり、対応してきたわけです。それがかえってあだとなったのか、レントゲンやCTを販売するチームと、インプラントを販売するチームが別々に動くことになってしまいました。臨床の現場では「インプラントでは、こういうふうにCTを使いたい」という、切り離せないような形であるにもかかわらず、私どもはそうしたプロモーションに欠けていたようです。 また、海外でも認められていることは非常に心強いところで、海外から日本に入ってきた情報を、今度は日本から海外に発していきたいと考え、新しい海外戦略も考えているところです。ただ、そんなところにこの急激な円高で、海外で展開する上での価格差が大きな課題になり、価格差を乗り越えられる性能を付加価値として加えた上で、海外に積極的に進出していきたいと思っています。デジタルデータの共有化が最重要事項となってくる勝山 ブーザー教授をはじめとして世界のトップグループも、そのトップグループの中で厳しい競争をしていますので、もはやCTスキャンがあるか・ないかといったレベルではなくて、性もりた・はるお1982年同志社大学工学部卒業。同年4月株式会社モリタ入社。1983年米国ペパーダイン大学入学(経済学専攻)。1985年同大学卒業。1993年株式会社モリタ取締役となり、1999年に代表取締役に就任。IDM(国際歯科製造者連盟)直前会長、現在、日本歯科コンピュータ協会会長、日本歯科用品卸商業組合理事長、日本歯科商工協会副会長など、国内外における歯科業界の役職を数多く務める。株式会社モリタ代表取締役社長森田 晴夫モリタブランド

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