デンタルアドクロニクル 2013
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100[中間層] 歯面と接する最内層と外界に接する表層のあいだの中間層の重要な要素は、審美性と機械的物性である。内層と外層のCRの厚さは多くを必要とはしないため、この中間層が審美性や強度を決定することとなる。筆者は曲げ弾性率の低いフロアブルレジンはなるべくこの中間層には使用しないようにし、審美性を最優先してCRの種類を選択している。 CRのレジン基剤の異なる製品の交叉使用においては不安が残ることではあるが、臨床的に問題を起こしたことはなく、接着力が実証されてきているものもあるため、筆者は日常的に他社製品の交叉使用を行っている3。 機能性マテリアルを どのように導入するか 機能性マテリアルの導入にあたり、筆者は歯面と接する最内層と外界に接する表層において、Giomer製品群を使用されることをお薦めする。審美性や操作感において今現在使い慣れているお持ちのCR材料を中間層にそのまま使用していただくことで、少ない材料の導入で機能性マテリアルの効果を最大限に発揮させることができてベストではないかと考えている。それならば、機能性マテリアルの導入は比較的容易となるだろう。 機能性マテリアルは、歯科医師だけでなく患者にとっても非常に大きな恩恵を与えてくれるものであり、将来CR充填の新たな目的となる可能性を秘める、発展がとても楽しみな材料である。図3a 清掃状態が不良な患者ヘの充填。OHIを繰り返したが改善が認められないため、プラーク付着抑制を期待してGiomer製品群のCRを選択。図3b 窩洞も深く、歯肉縁下に及んでいたため、フルオロボンドシェイクワンを使用。図3a図3b図3c 充填後。患者サイドの要望もあり、色調は白く仕上げた。左右中切歯にGiomer製品群のCRを充填。図3d 染色時の写真。清掃が容易な部位ということもあるが、プラークの付着は明らかに少ないと考える。図3c図3d症例3 :プラーク付着の抑制を期待したケース参考文献1. Versluis A, Tantbiorojn D, Douglas WH. Do dental composites always shrink toward the light? J Dent Res 1998;77(6):1435-1445.2. Brannstrom M, Nyborg H. Cavity treatment with microbicidal fl uoride solutions. J Prosthet Dent. 1973;30:301-310.3. 橋本英子ほか.Bis-GMA系およびUDMA系レジンシステムの交叉利用に関する研究.口腔病学会誌 2000;67(2):201-206.機能性マテリアルを考慮したレイヤリングテクニック

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