デンタルアドクロニクル 2013
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巻頭大特集1 歯科医療が目指す「生活の医療」とは18れないことが多いのです。 一方、口腔ケアの重要性は、歯科医療職よりも訪問看護師やケアマネジャーといった、ニーズをもった患者さんに接する機会が多い職種の方々のほうが、理解が深いのが現実です。 そこで、両者のギャップを埋めるべく、有効な地域連携の構築を目指して静岡県東部地区(三島市・駿東郡・田方郡)を中心とする「口腔ケアネットワーク(三島)」という研究会(会長:米山武義、米山歯科クリニック:静岡県駿東郡長泉町、事務局:筆者)を発足させました(図2、3)。 会員条件は、三島市周辺に居住または勤務する保健・医療・福祉の専門職としました(表1)。 平成17年の活動開始以来、現在まで23回の研修会、2回のシンポジウムを開催しています。歯科医療職側からは、歯科に関わる情報(ブラッシング方法、歯ブラシその他の用具、口腔ケアの方法など)、周辺の高齢者施設での口腔ケア実践の紹介、他の専門職(医師・看護師・管理栄養士・言語聴覚士・介護福祉士・社会福祉士など)による、それぞれの職種の業務内容や口腔ケアへの取り組みの紹介を行ない、相互理解に努めています。 平成24年10月20日に開催したシンポジウムでは、地域連携の重要性についてディスカッションを行い、関わる専門職が、患者さんや家族の思いをそれぞれの視点からとらえ、情報と目的意識を共有して見守っていくことが責務であるとの結論に達しました(図4)。3 新しい歯科医師像を求めて 冒頭に述べたように、日本は超高齢社会です。ますます要介護高齢者は増えていきます。そして、経口摂取が制限される人びとも増えていくのです。 私たち歯科医療職は、口に関わる専門職として「食べる」ことにもっと大きな関心を寄せなければなりません。 今や歯科医師は10万人を超え、歯科医院は全国で6,800箇所あまり、全国どこにでもある時代です。患者さん側からすれば、すぐ近くに歯科医院があります。 それらの歯科医院の多くが口腔ケア(器質的・機能的)に取り組めば、生きる意欲を取り戻せるかもしれない要介護高齢者は多くなるはずです。図3 口腔ケアネットワーク(三島)役員。地域連携の強力な仲間たち!!図2 研修会風景。

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