デンタルアドクロニクル 2013
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歯科製品にも、歯科医院にも、デザインの優位性が認められた25 著名な先生方の医院デザインを多くやっていますから、若い先生が私のところにくると、「高いんじゃないか」などといって、敷居が高いものに感じておられるようです。でも、そんなことはないのです。森田 歯科医院にブランクスペースがあるとすると、そこにどう配置するかというところから設計されるのですか。原 全部です。建物からつくることもありますしね。森田 配置というよりは骨格ですね。外には見えない、腕が変なところについていたり、足が変なところについていたら、使いにくいという元の骨格があって、それにどういう服を着せるか、どんな色にするか、和服にするか、洋服にするといったところが、デザインの要素になるんですか。原 確かに今、森田社長がいわれたように、骨格がすごく大事ですね。デザインだけよくても、機能が悪いと先生方はすぐ批判します。ですから、使い方・機能をすごく大事にします。そのための打ち合わせ時間が長くて、今までの考えはどうだったのか、これからはどう考えているのか、しっかり聴き取ります。 その後はプランニング、骨格ですね。そのときに、先生の考え・使い方、右利きなのか・左利きなのかまで含めてレイアウトしていきます。その際、これからの医療という空間は、どうしたらよいか、緊張感とか清潔感を保てるか……などを考え、それからデザインにしていくわけです。 中には「デザインのためには、先生にとって多少レイアウトが悪くても……」といわざるを得ないときもあります。使いにくさなどについては、話し合って理解してもらうようにし、「先生、そこまで行くのにあと2、3歩しか違いませんから。そこにオブジェがあれば、そのオブジェが患者さんの緊張をやわらげる効果があるのですよ。ちょっと回ればいいんじゃないですか」ということで、プランが少し変わっていきます。人間はものすごく順応性があるのですぐ慣れます。とにかくきれいな空間、患者さんにとっても清潔で、心地よい空間を提供することが大事なのです。患者さんを考えたデザイン・色彩が大事!佐々木 モリタさんで製品を開発するときは、まず先生がこれを使いやすいといってくれるかと、先生のことが頭に浮かぶと思いますが、本当はその先に患者さんがいて、患者さんのためになるのが一番消費を拡大するのでは……。森田 患者さんを考えたデザインというよりも、患者さんを考えたカラーには留意しています。色彩研究家の方にお願いしたりしますが……。原 色彩は大事ですね。「色彩は言葉を凌ぐ」といいます。色彩には、人の感情や体温まで変化させる力がありますから……。森田 その点は、あまり一貫したポリシーがなかったかもしれないですね。色もそれぞれのモデルで、角ばったモデルならちょっとシャープな色で、丸いものならやわらかいパステル調の色でと、機インテリアプランニングアワード2012にて優秀賞を受賞した、原氏デザインの大分県佐伯市のクリニック内装。2012年第8回スペースデザインコンテストにてグランプリを受賞した、原氏デザインの東京都東大和市のクリニック内装。

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