デンタルアドクロニクル 2013
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巻頭特集3 株式会社 モリタ「Soaric」ダブル金賞受賞記念対談26械の開発者が考えたイメージで物をつくってきたような気がします。 ですから、全体との調和も考えて、インテリアの中にどう置かれるか、その場合に色はどんなものにと、置かれるところを想像してやっていく必要かあるんでしょうね。 うちで患者さんのことを考えると、倒して起こしたときに背がずれないようにしようとか、どうもそういうメカニズムな話にいってしまうんですね。ショックが少ないとか、音をできるだけ小さくするとか、患者さんが恐怖感を持たないようにするための環境づくりは、十分に考えてきたつもりです。原 最近はビルのテナントで開業しようとすると、天井がとても低いところがあり、圧迫感や違和感があるので、その窮屈な部分を、逆にどう生かすかということを考えます。ある歯科医院の場合も、「天井が何でこんなに低いんだろう?」と思いましたが、ただ梁があるからやむを得ないんじゃなくて、逆にその悪い部分・気になる部分をどういうデザインで、どう解決するかを検討しました。そういう空間の扱い方は、やはり違和感のないように、欠点をいい方向にしていかないとダメです。それは単なるひとつのテクニックですけどね。先生から見える風景、患者さんから見える風景森田 診療室では、先生方が見ている風景と、患者さんが見ている風景は違うんですよ。機械のほうにはあまり影響しないと思いますが、インテリアのほうには影響があるかもしれません。チェアに座ったら、患者さんに見えるのはライトくらいで他は機械、その機械があまり目立たないように、そこは気をつけなければならないでしょうか。原 そうですね。医療器具も山田医療照明の「無影灯」とか、グッドデザイン賞をとって一生懸命研究していますね。物づくりは、技術屋さんもみなさん、どんどん「いい物を、きれいな物をつくろう」となります。それがひとつのハーモニーでまとまっていけば、素晴らしいものになると思います。もちろん機能は大事ですが、やはりデザインというものを本当に意識していかないといけません。一般の方々の美意識が非常に高くなっていますから……。森田 今後は、その一般の人、私たちの場合は患者さんとなりますが、そこから情報を得ることも大切ですね。原 私も、歯科医院のホームページを専門に製作している人に、どこにポイントをおいているのかを聞いてみたら、第1は先生の考え方、第2はどんな診療所か、どんな雰囲気の空間なのかを確認するそうです。 つまり、インテリアに先生のセンスを結びつけ、「その先生はきっと治療のほうもセンスがあるな」と想像して、来院の動機づけとしているようです。怖いのはそこで、先生の技術はわからないのですから、そういうセンスを持っているのかどうかで、とくに女性は瞬間に「あっ、ここはダメだ」と感じ、判断されてしまうわけですね。 ですから、歯科医院はいかに空間やイメージが大事かということです。お金をかけることではなく、その先生がどういう意識を持つか、先生の意識が変われば、患者さんも変わってきます。空間をトータルでとらえ、そこに「Soaric」が入ってくる、家具が入ってくる、このときに空間がまとまっていれば、トータルによく見えるでしょう。実際、私がデザインした医院では、「どんどん自費が増えてきた」という先生方の声を聞いていますから……。森田 新規開業やリニューアルの際に、提案する私たちが、「モリタという会社だから、機械も開業を任せられる」と選ばれるように、もっと先生たちの上をいくくらいにセンスアップする必要がありますね。 最近、うちのショールームも、そういうふうに意識して変えてきています。昔は機械だけ並べていましたが、今は家具をゆったり置いたりして、先生が「こういう医院にしよう」とインスピレーションを持ちやすい、「どういう医院にしようかな?」と考えられるような空間づくりを非常に重視してやっています。原 日本人は、ゆったりした豪華な空間がいいと思いがちですが、小さい空間でも、工夫次第で、非常に落ちついた違iFデザイン授賞式にて。

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