デンタルアドクロニクル 2013
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90Mgはミュータンス菌の糖代謝にかかわる酵素群の必須元素であることから、酸により溶解されたエナメル質からのMgの供給を絶つことで、ミュータンス菌の活動を抑制することができるかもしれない。 PRGバリアコートの応用例 S-PRGフィラーを含有するさまざまな材料が製品化されているが、そのなかでもう蝕予防に関連したものとしては、ビューティシーラントとPRGバリアコート(図10)がある。PRGバリアコートは、ベースとアクティブを混和することで、歯面に塗付することができ、光照射により硬化する(図11~13)。う蝕予防のための歯面コート材であり、S-PRGフィラーを含有する本材料は、う蝕細菌の歯面への定着、酸の緩衝や、歯質強化が期待できる画期的な材料である。とくに白濁などの初期う蝕(CO)(図14~15)や形成不全歯には極めて有効である。口腔清掃状態の不良な小児の上顎乳前歯に認められた白濁部分に、PRGバリアコートを塗布した症例(図16)においては、塗布1年経過したバイオアクティブ機能性材料としてのS-PRGフィラー:その歯質再石灰化能について250200150100ppm50なしCaPSrS-PRG液F1,000ppm0250200150100ppm50なしCaPSrS-PRG液F1,000ppmF100ppmF10ppm0図8 S-PRGフィラーイオン溶出液にて前処理した炭酸アパタイトから酸処理によるCa、P、Srの溶出を検討(前処理時間は10分)。イオンの溶出が少ないほど耐酸性が向上したといえる。図9 S-PRGフィラーイオン溶出液にて前処理した炭酸アパタイトから酸処理によるCa、P、Srの溶出を検討(前処理時間は24時間)。S-PRG液処理群は、1,000ppmFの前処理と、同程度の耐酸性を示した。図10 S-PRGフィラーを含有する歯面コート材であるPRGバリアコート。図7 S-PRGフィラーイオン溶出による炭酸アパタイトの耐酸性評価。炭酸アパタイトをS-PRGフィラーイオン溶出液で前処理し、次に酸溶液における溶解性を検討。S-PRGフィラーイオン抽出液炭酸アパタイト出液S-PRGフィラーイオン抽出液で処理した炭酸アパタイト液酢酸-酢酸アンモニウム緩衝液(pH5.75) 37℃10分あるいは24時間衝液溶出イオンの測定(ICP分析)

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