デンタルアドクロニクル 2013
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94補綴領域におけるバイオアクティブ機能性材料の活用についてクアンレーによる再修復を計画したが、残存歯質の薄く脆弱な部位に亀裂が認められた。また、プラークコントロールも改善されなかった(図7)。これらのことから、残存歯質がう蝕になる可能性を考えると、歯髄を温存しつつ、フルカバレッジのメタルセラミッククラウンとしたほうが、長期的維持安定ができると考えた。 支台歯形成後(図8)、テンポラリークラウンの仮着には、支台歯象牙質の強化と歯髄保護の目的で S-PRGフィラー含有の「IPテンプセメント」を使用した(図9~11)。また、本症例では歯肉縁下部にフィニッシュラインを設定しているため、上皮付着部の抗菌性やセメントと生体との親和性にも期待している。 その後、印象採得を行い、約1か月後、クラウンの装着のためテンポラリークラウンを除去し、仮着材の取り残しがないよう支台歯を清掃した(図12、13)。最終補綴物装着時は、歯肉縁下部にセメントが残らないように歯肉圧排を行い(図14)、クラウンの辺縁には事前にワセリンを塗布した(図15)。装着は、「レジセム」(図16,17)を用いて仮重合後に余剰セメントを除去し(図18)、完全重合後に圧排糸ごと歯肉縁下に残ったセメントを除去する(図19)。図12、13 テンポラリークラウンを除去し、清掃を行う。図12図13図14、15 最終補綴物装着時は、歯肉縁下部にセメントが残らないように歯肉圧排を行い、クラウンのマージン部には、ワセリンを塗布しておく。図14図15図16,17 装着には「レジセム」を使用。図16図17図18 仮重合後に余剰セメントを除去し、完全重合後に圧排糸ごと歯肉縁下に残ったセメントを除去する。図19 最終補綴物装着後の状態。図18図19

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