デンタルアドクロニクル 2014
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インプラント業界初となる治癒・荷重期間のプロトコールを定めた歯科用インプラントの治験(仮)107SLActiveⓇインプラント承認取得インプラント業界初となる治癒・荷重期間のプロトコールを定めた歯科用インプラントの治験を実施して図2 生理食塩水によるSLAⓇとSLActiveⓇインプラントの濡れ性比較。図3 血液によるSLAⓇとSLActiveⓇインプラントの濡れ性比較。ておりません。治験がなくて認可が下りたもののほうが多数派であろうかと思います。 ところで、SLAⓇとSLActiveⓇの顕著な違いはどこにあるのでしょうか。矢島:SLActiveⓇは保存液に入っているため、超親水性が維持されているということが大きな違いです。SLAⓇも、製造したばかりのときは超親水性なんです。ところが、大気中に保存し時間が経つにつれ、表面が疎水性に変化してゆくという実験結果もあるんです。 SLActiveⓇインプラントは、保存液である生食中に入れておくことによって、超親水性がずっと保たれることが一番の違いだと思います。 親水性が保たれるということは、濡れがいいということになります(図2、3)。親水性と疎水性の差は、いわゆる表面張力で水滴がチタンの上に乗っかって、そこで90度以上であれば疎水性表面ということになりますし、90度未満であれば親水性、0度に近く測定できないくらいの角度であれば超親水性になるわけです(図4)。超親水性表面では、細胞接着が促進されることがわかっています。つまり、骨芽細胞の初期接着に大きな差が生まれることになります。これが大きな違いになります。塩田:矢島先生がおっしゃったように、SLAⓇにおきましても、非常に厳密な作業でつくられていて、表面性状の処理、それから表面の洗浄が行われるわけですから、SLAⓇであっても、製造直後は非常に親水性があります。 それを大気中に保存しておいた場合、そこに炭素化合物とかがつき、影響してくるのです。すなわち、ミクロレベルで見ると、あまり変わりはないが、ナノレベルで見ると、SLActiveⓇとSLAⓇはまったく違うものである、という言い方もできるかと思います。そういう意味では、「違うもの」という認識でよろしいのではないでしょうか。矢島:違う結果が出るということですね。製造過程は一緒なのでしょうが、保存液に保管するというアイデアによって、結果として、まるで違う骨芽細胞初期接着、吸着蛋白質の様相が変わってくる。 その親水性というのは、インプラントの表面形状と表面性状によって変わってきます。ブラストは無限大の表面積をつくり、これが表面形状をして親水性表面を生み出し、酸エッチングは表面汚染の中心である炭化水素を分解除去することで表面性状として親水性表面をつくり出しています。さらに、SLActiveⓇは、保存液に入れることで、超親水性を維持しているということになります。そこに大きな違いがあります。司会:同じものでも後から出てくるものは、俄然、操作性がいいから、全然違うものとして出てくるケースは、歯科のマテリアルで多々あります。図表のような実験データもありますから、「親水性図4 疎水性は液体の臨界角が90~180度に対し、親水性は0~90度。0度に近づくほど表面自由エネルギーが高いといえる。SLAⓇSLAⓇSLActiveⓇSLActiveⓇ

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