デンタルアドクロニクル 2014
111/196

インプラント業界初となる治癒・荷重期間のプロトコールを定めた歯科用インプラントの治験(仮)109SLActiveⓇインプラント承認取得インプラント業界初となる治癒・荷重期間のプロトコールを定めた歯科用インプラントの治験を実施してとなんですね。患者さんにとっても「早く治療してほしい」ということは大きな望みですから、その欠点を少しでも縮めることは、インプラントの治療をさらに発展させていくには重要なことだと思います。 今回の治験では、早期荷重は25日で、通常荷重は12~14週です。それでも1年間見て、そのsurvival rate、suc-cess rateは両方とも100%だったことは、治験の大きな意義といえます。 もう1つは、early loadingすると、marginal bone lossといって、辺縁の骨もなくなってくるという文献も臨床的には出ています。ただ、われわれの今回の治験では、そのbone lossも早期荷重と通常荷重では大きな差はほとんどなかったという結果です。司会:患者さんは、よく「インプラントは痛い、高い、長い」といいますが(笑)、その一つが解決されて、患者さんには大いなる福音ですね。すでに「痛い」はほぼ解消されてきましたから、あとは「高い」というところだけでしょうかね(笑)。 ところで、インプラントでは、骨結合をするか、しないかが、他の補綴の治療とは大きく違うところだと思います。そのためか、学会などでの発表では、いつも骨結合の問題について質問が必ず飛び出します。「早く骨結合するんだ」という点について、少しご説明いただけますか。塩田:骨結合を行うことで、インプラントの固定が非常によくなることなります。では、そのインプラントの固定、永続的な固定がどうやって得られるかというと、大きく分けて、2つの要素があります。 1つは、インプラントの埋入手術をしたとき、そのインプラント体が骨の中に嵌合している、いわゆる物理的に固定されているという物理的な結合力です。プライマリースタビリティーとかと呼ばれる類のものです。 もう1つは、SLActiveⓇですと、骨の形成が非常に早いということですが、その骨の新生が起こり、それによって生物学的により骨の結合が起こり、そして固定が得られるという、二次的な固定があります。 物理的な固定は、時間の経過とともにだんだん下がってくるわけですが、骨の新生による生物学的な固定は、時間経過とともにだんだん上がってきます。その両者の総和がいわゆる固定ということになり、それがインプラントに加わる力に耐えられるようになった際に、荷重をかけることができることになりますから、その荷重をかける時期が非常に早くなったということです。 なぜならば、物理学的な固定というのは、インプラントの形状のみ、あるいは骨の性状のみですから……。SLActiveⓇのような表面によって、生物学的な固定を得る期間が早くなったことによって、両者の総和が早い時期に十分な固定力が得られ、いわゆるearly loadingが可能になってきたということです(図6)。司会:親水性がいいということが、生物学的な固定を容易にする、ということですか。矢島:というより、立ち上がりを早くするということです。いま塩田先生がおっしゃったように、一次固定は徐々に落ちてきますが、二次固定、いわゆるオッセオインテグレーションでは、新しい骨がどんどんできてきます。その立ち上がりが早ければ、一次固定の力が落ちる前に、二次固定力をより早く持ち上げることができます。その総和が固定力になるわけですから、早く荷重がかけられる。つまり、二次固定力の立ち上がりが早ければ早いほど図6の交点は、AからA’へと左に寄ることになり、左に寄れば寄るほど即時荷重、早期荷重の安定性が増すことになるわけです。 「じゃあ、SLActiveⓇのインプラント治療なら、だれが即時荷重、早期荷重をやってもいいのか?」という話になると思いますが、インプラント治療の成功を図6 サンドブラスト酸エッチングされた1回法インプラントの早期荷重。部分無歯顎患者における前向き研究の5年間の結果。Bornstein MM, Schmid B, Belser UC, Lussi A, Buser D.Early loading of non-submerged titanium implants with a sandblasted and acid-etched surface. 5-year results of a prospective study in partially edentulous patients.Clin Oral Implants Res. 2005 ;16(6):631-638.102345678SLActive®SLA®SLActive®(緑線)SLA®(黄緑線)安定性週二次固定(新生骨)初期固定(既存骨)総合的な安定性AA’

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です