デンタルアドクロニクル 2014
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10巻頭特集1 私の歩み ―好評書籍の著者が語る“学びの軌跡”―■ 矯正治療経験が将来を決めた 私は高校生の時に矯正歯科治療を受けました。主治医は東京都世田谷区砧にて矯正歯科で専門開業していた杉村英雄先生です。広々として日当たりが良く、どことなく欧米の風情が漂う洗練された雰囲気の杉村先生のオフィスに通院するうちに、「矯正歯科の専門医ってなんか格好いいかも」という気持ちが芽生え、矯正歯科医を目指したくなりました。 歯科大学に進み、卒業後は母校の矯正学講座に在籍しました。諸先輩方の厳しくも温かな指導の下、大学付属病院における臨床経験を積むこととなりました。 一方、私の妻である高橋未哉子(旧姓上條)は、矯正歯科専門医の大野粛英先生のオフィスに在籍後、米国に留学し、口腔筋機能療法士(MFT)の第一人者であるバレット先生(アリゾナ)およびジックフーズ先生(カリフォルニア)の下でMFTを学びました。帰国後は複数の矯正歯科医院にてMFTを担当し、その1つが杉村先生のオフィスでした。 私が大学付属病院における担当患者の舌癖の対処に苦慮していたところ、歯科雑誌に彼女が寄稿したMFTに関する記事をたまたま目にする機会がありました。元主治医である杉村先生に見学を申し出て、大学病院が休みの日曜日に足繁く通うようになりました。杉村先生のオフィスでは、大学付属病院とはまた違った矯正歯科の専門開業医としてのいろいろなノウハウに加え、MFTの指導技術を具体的に学ぶことができました。そして、私の持ち患者に自らMFTを指導するうちに、『(やっかいな)舌癖患者は高橋が担当』という流れが大学付属病院内ででき、矯正歯科とMFTの併用症例を多数経験する機会を得ました。 なお、私はMFTのみならずその指導者にも関心を持つようになり、1988年に上條未哉子と結婚しました。そしてますます矯正歯科とMFTとの連携治療に熱心に取り組むようになりました。■ 学びの秘訣は、興味44と人4にアリ 飽きっぽいところが多々ある私が、曲がりなりにも矯正歯科やMFTを学び続けられている要因を振り返ると、『興味の持続』と『人との繋がり』の2点が大きいと感じます。 私は「矯正歯科とMFTが趣味」と言ってはばからないほど臨床が大好きです。形態の改善法である矯正歯科治療と、機能の改善法であるMFTとを組み合わせることによって、患者さんの歯列や顔立ち、ひいては全体的なイメージまでもが改善されていくことを目の当たりにするたびに、この道を選んでよかったと私は感じます。この喜びの感情こそが『興味高橋 治(たかはし・おさむ)1986年、日本大学松戸歯学部卒業後、同歯科矯正学講座に入局。2000年、高橋矯正歯科クリニック開設。IAOM(国際口腔顔面筋機能学会)認定資格および日本矯正歯科学会専門医資格習得。妻である高橋未哉子とともに、矯正治療と口腔筋機能療法(MFT)を実践。2012年、『新版 口腔筋機能療法MFTの実際』(上・下巻)を夫婦で執筆。新版 口腔筋機能療法 MFTの実際上巻:MFTの基礎と臨床例下巻:口腔機能の診査とレッスンの進めかた●高橋 治/高橋未哉子:著●上巻:200頁/下巻:196頁 ●A4判●定価:各9,450円(本体9,000円・税5%)『新版 口腔筋機能療法MFTの実際』の著者高橋 治

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