デンタルアドクロニクル 2014
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12巻頭特集1 私の歩み ―好評書籍の著者が語る“学びの軌跡”―■ 学生時代から開業初期まで 1971年に歯学部に入学したが、学生運動が華やかな時代で、石橋(大阪府池田市)にあった校舎がバリケード封鎖のため、教養課程24か月のうち12か月が休校になった。暇な時間は、親の商売(アイスクリームの卸)の手伝い(無償)と、英会話の練習(アメリカ口語教本で独学、教科書代は4巻で約1,000円と安上がり)と、いたくまじめな学生生活を送った。少々叱られても、先生・授業ともに楽しく、先生にはよく昼食や夕食を奢ってもらった。昔の良い想い出は不思議と食べ物に関することが多い。卒業最後の1年は、昼と夜の休憩時間はすべてマージャンに没頭した。不思議と強かった(運が良かった)。マージャンで勝ったお金(本当はいけないことです)で今の家内(同級生)をデートに誘った。それがきっかけで卒後すぐに結婚してもらった(運が良かった)。同時に大学院へ進んだ。歯科理工学の井田一夫先生が阪大から京大へ教授として赴任されたのがきっかけで、ここで5年間学んだ後に1982年故郷の愛知県で開業した。 親のおかげで開業日には予約が1週間詰まっていた。しかし臨床は甘くはなく、とくにエンド・ペリオに関する知識と技術の不足による、失敗と後悔と不安の毎日であった。そんなとき例のマージャン仲間の1人・岡賢二先生(吹田市開業)が助けてくれた。彼も私と同じ年に開業したが、いち早くどうすればいいかを見つけていた。彼の誘いで参加した續つづき肇はつひこ彦先生(横浜市開業)の講演会に出席してすべてが変わった。そのお師匠である森克栄先生のセミナーにも大きな影響を受け、歯科医師人生は急速に変わっていくことになった。エンド・ペリオ克服大作戦の始まりある。しかし一筋縄ではいかない。とくにペリオは参加した講演会ごとに治療方針が異なり、何が真実か困惑した。そんな折、石井正敏先生に出会ったことは人生最大の幸運であった。■ ペリオ克服大作戦 開業5年目ごろだろうか。岡先生と2人で、それまで出た講演会・論文・臨床を照らし合わせいくつかの矛盾点をまとめ、「歯周治療の科学と臨床:ペリオドントロジー&ペリオドンティクス」として歯界展望に投稿した。これが大きな反響を呼び歯科医師人生が一変した。この論文は5報からなり、最初は歯周外科の重要性を読者に訴えたが(今思えば対症療法)、石井先生に紹介いただいた米国の著名な歯周病専門医(Prichard先生、Schluger先生、Ramfjord先生、Page先生ら)からのご指導により、非外科療月星光博(つきぼし・みつひろ)1952年愛知県生まれ。1982年月星歯科クリニック開設。1998年米国歯周病学会会員、1992年国際外傷歯学会会員、2009~2010年同学会会長。「シリーズ MIに基づく歯科臨床」(全5巻)を企画、第4巻「自家歯牙移植 新版」を執筆中。宮崎駿監督のように燃え尽きそうだが「まだ60歳、されど60歳、でもまだ60歳」と自分を鼓舞する毎日。『シリーズ MIに基づく歯科臨床』の著者月星光博 シリーズMIに基づく歯科臨床Vol.01 外傷歯の診断と治療 増補新版Vol.02 治癒の歯内療法 新版Vol.03 コンポジットレジンと審美修復●月星光博:著●244頁/332頁/248頁 ● A4判変型●定価: Vol.01 9,765円(本体9,300円・税5%)Vol.02 18,900円(本体18,000円・税5%)Vol.03 12,600円(本体12,000円・税5%)

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