デンタルアドクロニクル 2014
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巻頭特集328 多くの人は、学ぶというと、書籍やセミナーで、知識を「一方的に受けるもの」といった受動的なものであると考えているようですが、これでは自分を高めていくことはできません。なぜなら、人によって持っている特性や強みは違いますし、個人を取り巻く環境や状況も異なり、そのまま真似ても、知識を自分に活かすことはできないのです。 学ぶとは、もっと能動的であるべき行為です。 書籍やセミナーなどで得た知識を、自分に当てはめ、必要なものと、そうでないものを分類し、必要なものは自分に活かせるようにカスタマイズしていく――このように「考える」という工程を経るからこそ、知識を自分のものにできるのです。それに、人から学ぼうとするときも、考えるという工程を経ることは重要です。 疑問に思うと、すぐにその答えを人に求める人がいます。たとえば、自院だけでなく、他院の勤務医さんから、「この症例の場合、どのような処置をすればいいのでしょうか?」「この状態だと、どんな術式がベストなのでしょうか?」「先生なら、どんな治療を行いますか?」といった具合にです。 また、院長から「先生のところでは、どんな教育をしていますか?」「ISOを取得したほうがいいのでしょうか?」「自費の患者さんを増やすには、どうすればいいのですか?」といった質問を受けることもあります。これは、前述の「大学生のうちに、どんなことを学んでおけばいいのでしょうか?」という学生の質問と同じです。 考えるという過程を経ていない質問は、非常に漠然としたものになります。そのため、相手から、的確な答えを得ることはできません。それに、もし的確な答えを得ることができたとしても、自分のものにすることはできないでしょう。 考えるという過程を経ていない質問は、的確な回答を得られないだけでなく、真剣に相談に乗った人の時間もムダにしてしまうことになります。■ 懐疑心を持つ 学ぶときにもうひとつ、大切なことが● 「学ぶ」とは、単に知識を増やすことではない。ひとつの方向性を持って学び、その実現のために知識を増やしていくものである● 「学ぶ」の語源は「真似る」こと。それも「考える」という工程を経て「真似る」から、知識を自分のものにできる● 「学ぶ」ときに必要なのは懐疑心をもつこと。知識や● 「学ぶ」ときに必要なのは懐疑心をもつこと。知識や情報を素直に受け止めた上で、その本質や背後にある情報を素直に受け止めた上で、その本質や背後にある意味・価値を考える意味・価値を考える● 「学ぶ」とは実践すること。知識は道具のようなもの。● 「学ぶ」とは実践すること。知識は道具のようなもの。使い込んで、自分の手足のように使って初めて役立つ使い込んで、自分の手足のように使って初めて役立つものになるものになる

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