デンタルアドクロニクル 2014
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5歯科医師だからこそ生涯学び続けなければならない 公益社団法人 日本歯科医師会(以下、日歯)の存在意義とは何か――。副会長(学術担当)である富野 晃氏は「大久保会長は『会員がともに学びあえる場である』といわれています。私は、国民の口腔健康を保持し生活が豊かであるために、どのような施策と実行が必要であるかを会員同士が議論すること、つまり人を成長させる“学び”の基本となるものが生きているものこそ、歯科医師会であると表現したものと理解しています」 歯科医師という職業は、国家資格を取得した瞬間から「先生」といわれる。歯科医師がなぜ生涯にわたって学ぶ必要があるのかについて、富野氏はこう語る。 「社会で感謝・尊敬される職業はそれほど多くはありません。歯科医師は生涯にわたって感謝・尊敬される職業です。国民から感謝・尊敬されるからこそ、研修を積み続けなければならないのです」 富野氏によると、歯科医師は卒後3~5年で、どのような領域に進むかの方向性はほぼ決まるといわれている。日本におけるナソロジー学の第一人者である保母須弥也氏が創設した国際デンタルアカデミーの研修部長として、その手腕を発揮した経歴をもつ富野氏は、問題意識をもって学ぶことの必要性を強調する。 「今も昔も、数ある専門学術誌や書籍の中で自分が興味・関心を抱く論文や記事以外は目を通すことは少ないでしょう。かくいう私も保母須弥也先生が主宰する卒後研修機関である国際デンタルアカデミーでお世話になり、補綴領域について見直しをさせていただいた歯科医師の1人です。当時、受講される先生方はほとんどが開業歯科医でしたが、その多くがもう一度自分自身の臨床を再確認するうえで受講されていましたので、意識は非常に高かったと感じています。目的意識をもつことで自分が目指す目標や取り組むべき課題が見えてきます」今後ますます注目される歯科医療の未来は明るい 歯科医療技術の発展にともない、従来のような欠損補綴治療が少なくなっているなか、従来のような欠損主体の歯科医療を提供しているだけでは、国民のニーズに応えることができないのは明らか日本歯科医師会が『会員がともに学びあえる場』であるために富野 晃公益社団法人 日本歯科医師会副会長とみの・あきら1972年3月、日本大学歯学部卒業。1972年4月、北海道大学歯学部第2補綴学講座勤務。1973年4月、文部教官助手。1975年4月、国際デンタルアカデミー(研修部長)勤務後、1978年3月、歯科医院開設。北海道歯科医師会常務理事、同会副会長を経て、2006年より同会会長。2013年6月、日本歯科医師会副会長に就任(学術、医療管理、厚生・会員、日本歯科総合研究機構)。現在に至る。巻頭インタビュー

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