デンタルアドクロニクル 2014
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93㈱松風―2014誌上シンポジウム「予防的機能を有したバイオアクティブ材料」の現在ることとする。予防に特化した特徴は日常の臨床のなかでの使用範囲を広くし、生体やテクニックにフレンドリーな材料として認知されるに違いない。 治療の基本は“ダウンサイジング” 老齢の年齢に達してもご自身の歯で食事をしていただくためには、若いうちから健康歯質をできるだけ失わないようにすること、そしてRepeated Restoration Cycle(図1)をできるだけ遅く回転させる必要がある。そのためには、メインテナンスの段階から、そして広い意味での予防のために、口腔内の細菌数の“ダウンサイジング”は基本となるものである。また、とくにう窩部位の切削治療に際しては、健康歯質の切削量を“ダウンサイジング”する必要がある。 口腔内のQOL、さらには全身的なQOLを向上させるためには、広く語られているMIの概念に基づき、長く患者さんと付き合える環境をつくり、長期的な治療計画のなかで健全な口腔を長く維持することを目的としている。さらに一歩審美にも踏み込んで、cosmetic dentistry(CD)の概念も重要である。 松風社はMiCDの概念を世界で普及・啓発活動を広く行っている。このコンセプトは、患者さんの健康面、心理面を考慮しながら、それぞれの審美的要望を満たすことを念頭に置く治療であるが、やはり一番大切なことは、歯を長持ちさせるための予防やメインテナンスである。 「よく学び、よく遊べ」 う蝕予防において歯科医院が果たす役割は大きく、「面倒を見る」ことが具体的に求められている。患者1人ひとりとの信頼関係を築き、1人ひとりの生活のなかにも介入し、専門知識を駆使してう蝕の発症を抑え、その進行を停止させることは、歯科医院の大切な役割である(図2~6)。 1本の歯を通じて医療を提供する側とそれを受ける側がコミュニケーションをとり、1本の歯の大切さを共有して歯科医療は始まる。そして、美味しく食べられること、楽しく笑うこと、発音がしやすいこと、等々を毎日何気なく行えることで、充実したQOLが維持できるのである。医療を受ける側(患図2a 4歯頸部の知覚過敏。開放された象牙細管の封鎖を目的とし、放出されるマルチイオンの効果も期待した。図2b 知覚過敏部位の清掃。図2c PRGバリアコートを混和後に塗布後、10秒間の光照射により、完全硬化させる。図2d 術後。知覚過敏症状は消失した。図2c図2d症例1:4 歯頸部の知覚過敏症状の消失を目的にPRGバリアコートを応用図2a図2b

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