デンタルアドクロニクル 2015
112/180

110臨床力アップ に直結! 話題の研修・セミナー情報!ップ ッッッッップ 講師が語る講師が語る IPSG包括歯科臨床研究会(Inter-disciplinary Practical Study Group)は、1994年に元・日本歯科大学教授の稲葉 繁氏を中心に、ドイツ・アルゴイ地方の歯科研修で発足した歴史あるスタディグループである。さる2014年4月には、その20周年を記念した特別講演会も催され、ドイツ最先端義歯技術の権威・H.ヴェーバー教授(チュービンゲン大学歯学部長)や宮崎 隆教授(昭和大学歯学部長)を招聘し、盛会となった。また、同年の12月には恒例の学術大会を開催し、会員発表はもとより、登山家の三浦雄一郎氏による特別講演も開催。3度のエベレスト登頂を成し遂げた氏が、健康管理における嚥下の重要性について語ることで、IPSGが提唱する「単に歯を診るだけでなく、全身の健康と調和する包括歯科医療」の重要性を聴衆に訴えかけた。そこで本稿では、その特別講演の模様とIPSGの活動内容について、代表を努める稲葉 繁氏(以下、繁氏)と、広報担当の稲葉由里子氏(以下、由里子氏)にじっくりと語っていただいた。三浦雄一郎氏の父・敬三氏の活躍を支えた源「嚥下体操」とは? そもそも、登山家の三浦氏を歯科の学術大会に招聘したきっかけはどこにあったのだろうか。まずは、由里子氏にその点についてうかがってみた。 「2014年のはじめに、歯科とは関係ないパーティで偶然にも三浦先生が嚥下のトレーニングのお話をしているのをうかがったのがきっかけです。そこでは、99歳でヨーロッパアルプスのモンブランから滑降された三浦さんのお父様の三浦敬三さんの健康の秘訣が「嚥下体操」だったということ、またそれを毎朝100回、それに加えて気の向いた時に行うことで1日に1,000回はしていた、ということでした。 このように、顔の筋肉や口元の筋肉を鍛え、食事も口から玄米などを食べることで健康を保っていたということでしたので、ぜひそのお話をIPSGの学術大会でもしていただきたい、とお願いしたわけです」 アクティブな高齢者の代名詞ともいえる三浦氏の父親の活躍の裏に、こうした口腔機能の訓練が隠されていたというわけである。 「日本では、『リハビリテーション』という言葉の解釈が非常に消極的です。その人の、その時におかれた状態に合わせて、精神的にも体力的にも維持していく、というのが日本では常識ですが、本来、リハビリテーションというのは元のかたちに戻すということですから、健康な、その人本来の状態にするのが正しいわけIPSG(Interdisciplinary Practical Study Group、包括歯科医療研究会)代表 稲葉 繁(写真左)/広報担当 稲葉由里子(写真右)プロフィール 稲葉 繁:1964年、日本歯科大学卒業。1978年、西ドイツ(当時)チュービンゲン大学留学(Koerber E教授の下で客員教授。1992年、日本歯科大学歯学部高齢者歯科学教授(日本初の高齢者歯科学教室)。1999年、同学補綴学第三講座教授。2010年、日本老年歯科学会名誉会員。テレスコープの日本におけるパイオニアとして著名。また、総義歯の上下顎同時印象法の開発者、高齢者歯科医療の先駆者でもある。稲葉由里子:1997年、日本歯科大学卒業。1999年、稲葉歯科医院開業。「医療には最善の方法が実行されるべきである」という信念のもと、包括歯科医療を徹底指導。BasicAdvanceマネージメント補綴予防咬合咬合育成テレスコープ顎関節症審美超高齢社会に必要な、「包括歯科医療」と「予防補綴」を学ぶ。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です