デンタルアドクロニクル 2015
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デジタルワークフローが生み出す次世代のインプラント治療デジタルワークフローが生み出す次世代のインプラント治療��������������������121さんが苦痛を味わうことなく、快適な生活を送ることができるために、テクノロジーも大いに活用していきたいと考えます。今日、あらゆる業界でデジタル化が進む中で、歯科医療においてもデジタル化を可能な限り進めていくことが、安全・確実なインプラント治療を施行し、長期にわたって患者さんの生活を守るために重要だと思っています。3.プランニングツールによって高3.プランニングツールによって高まる治療計画のクオリティまる治療計画のクオリティ�����デジタル技術の一つとして、CTで撮影したデータをもとに治療のプランニングを行うツールが活用されています。たとえば、インプラント治療を始めたばかりの先生でも、こうしたツールは簡単に応用できるものなのでしょうか。あるいは、相応のトレーニングを積まないと使いこなせないのでしょうか。��これはインプラント治療に限らず、歯周病治療、義歯による補綴治療、修復治療もすべて同様だと思いますが、その患者さんにとってどの治療が良いかを考えること、もっとも適切な治療計画を立てることは、医療の根源とも呼べる作業です。そのうえで、インプラント治療は、骨の中に人工歯根を入れ、上部構造を新しく作っていく治療であるため、術前に全身疾患も含めて診査をしっかりと行い、診査・診断、治療計画を立てていくことは、当然ながらもっとも重要な過程となります。ですから、十分に時間をかけてトレーニングを行う必要があるでしょう。また併せて、大学で行っているカンファレンスに出席したり、他の先生方やいろいろな分野の専門家、すなわち歯科衛生士や歯科技工士などと一緒にディスカッションする場が重要だと思います。�����現状として、一般の先生方はそういった場を通じて誰でもアドバイスを受けられる環境にあるわけですか。��そうですね。おそらく大学病院でもオープンな会を開いて、卒業生だけではなく、病診連携という形でいろいろな開業医の先生方を招いて一緒に勉強しているところはあると思います。しかしながら、大学病院の場合、どうしても「敷居が高い」と考えている開業医の先生方もいらっしゃいます。そうした方々のためにノーベル・バイオケア社では「ノーベルガイド・プラニング教室」を各地で開催していますが、私の施設でも開業医の先生、大学病院の研修医が参加して、平日診療が終わってから2時間ほど20~30人で集まり、症例検討とディスカッションを行っています。4.デジタルワークフローが生み出4.デジタルワークフローが生み出す次世代のインプラント治療す次世代のインプラント治療�����現在、CAD/CAMを始めとしたデジタル技術の進歩は、歯科治療のどういった部分で役立ち始めているのでしょうか。��一言で言えば、歯科治療のすべての場面でデジタル技術をスムーズに使えるような環境が整いつつあります。まず診査・診断の段階で精度の良いシミュレーションソフトを用いる。この時のポイントは、CTを必要以上に撮らないことです。被曝線量は患者さんにとって非常に大きな問題ですからね。その意味では、たとえばノーベル・バイオケア社のSmartFusionという新しいシステムを用いれば、最初に撮影したCTのデータをさまざまなプロセスで活用できます。従来のシステムでガイデッドサージェリーを行う場合、インプラント埋入時にもう1回CTを撮り直さなくてはなりませんでした。SmartFusionは最初の診断時に撮影したCTのデータをそのまま最終的なコンピュータ画像として使えるので、CTの撮影回数を減らすことができます。患者さんにやさしいデジタル技術の応用を実現しているシステムだと思います。 また、上部構造に関しては、従来はいわば匠の業で作り上げていた工程にデジタル技術を応用できるようになりました。天然歯であれば多少の誤差を許容できる場合もありますが、インプラントという人工物に対して上部構造を作るときは、より高い精度、より適した材質の選択が求められます。そこでは、やはりCAD/CAMを用いたほうが誤差の少ない上部構造、患者さんにとって長い期間快適に使用できる上部構造を製作できます。また、歯科技工士がCAD/CAMを用いて上部構造をシミュレーションする際、歯科医師とデータを共有できるのは、やはり大きなメリットです。 今後、患者さんにとって理想的なインプラント治療を行っていくには、各治療ステップで本日お話ししたようなデジタルテクノロジーの応用が必須となると考えています。

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