デンタルアドクロニクル 2015
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24巻頭特集2-1 私の歩み ―好評書籍の著者が語る“学びの軌跡”―■中堅歯科医師としての責務 大学を卒業してからすでに23年が経過した。光陰矢の如し――誰もがそう感じることだろう。私もその一人である。最近もさまざまな勉強会や学会に参加しているが、「自分はまだ若手」という感覚を信じて疑わなかった。しかし周囲を見渡してみると、すでに中堅の域に達している現実に驚かされる。 とはいえ、昨年初夏に『歯内・歯周・補綴治療の臨床判断』を上梓し、多くの読者から高い評価を頂戴したことを振り返ると、中堅の責務も強く感じている。 私の歯科医師人生はすでに折り返し、後半戦に入った。この事実をどう受け止め、どう成長していくか?47歳の私にとって、これは大きな課題である。■ 学生時代に生まれた歯科医師の鼓動 歯科医師としてどうありたいか? 振り返ると、学生時代にそれを考えるチャンスが多々あったように思う。 たとえばインプラント治療。最初の出会いは大学5回生の病院実習だった。「麻酔してからセラミックスインプラントを撤去して、ちゃんと掻爬しといてや!」と講師から指示されたのを鮮明に覚えている。私は当然ながら歯科治療初心者であり、大役にビビりながら撤去させていただいた。しかし、直感的に「この治療法はうまく使えばすごい武器になる。この手技を身につけなければ」とも感じ、以後、インプラント治療に関する書籍を貪り読んだ。 また、セラミストの青嶋仁先生の書籍に感動し、「自分もこんな仕事がしたい」と強く感じたのも大学内の書店であった。この思いは補綴治療への興味へと姿を変え、セラミストの西村好美先生との補綴治療チームの結成へとつながっている。 このようなチャンスや出会いにめぐまれた学生時代を過ごすことができたのは、実に幸せなことである。■自分を磨いてくれた卒後研修 大学卒業後は、一般開業医で約15年間、勤務していた。特に卒後7年間は知識とテクニカルスキルを身につけたい一心で、週末は研修会などで勉強していたように思う。当時のノートを見ると、懐かしさとともに、その充実した講義内容に頭が下がるばかりである。当時学んだことが、現在の私の臨床基盤になっていることはいうまでもない。ご指導を賜った先生方には、いまも深く感謝している。 きれいな補綴をしたかったら、まずは根管治療――これは当時25歳の私が感銘を受けた山田邦晶先生の言葉である。山田先生からは、歯科治療外のことも含め、多くのことを教えていただいた。 また本多正明先生を筆頭に大阪岡崎英起(おかざき・ひでき)1991年、大阪歯科大学卒業。開業医勤務を経て、2006年、岡崎歯科開業。臨床の傍ら、スタディーグループ鶴歯会やプライベートセミナーDTIを通じて、若手歯科医師の指導も行う。2014年、『歯内・歯周・補綴治療の臨床判断』を上梓。歯内・歯周・補綴治療の臨床判断「こんなときどうする?」を解決するヒント26●赤野弘明/岡崎英起/牛窪敏博:著●260頁 ●A4判●定価本体:12,000円(税別)『歯内・歯周・補綴治療の臨床判断』の著者岡崎英起

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