デンタルアドクロニクル 2016
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32 特別座談会荒井● スタッフ満足・時間短縮・安全・気持ちいいにつながる製品というお話がでました。MOKUDAさんは海外から高品質な商品を輸入し販売されていますが、目の付けどころというか、その秘訣はなにかあるのでしょうか。私たち歯科医師仲間でもしばしば話題になるのですが。茂久田● 珍しさや新しさだけに目を向けるのではなく、歯科医師の先生方、歯科技工士・歯科衛生士さん、患者さんにとって「従来のものより、品質も使い勝手も必ずよい」ものだけを厳選しています。その場合、いくつ売れるかや採算に合うかなどの財政面は考えず、日本の歯科界の発展のためによいものを先生方に届けるというのが私たちの使命だと考え実行しています。 なぜなら私たちメーカーは、ある日突然「売れないからやめます」とか「製造中止になりました」というような無責任なことを言ってはいけないからです。医療に携わる一員なのですから、製品の先に一億数千万人の患者さんがいるのです。また、もし製品が故障した場合、海外に送り返さずに、日本国内で即日修理し、お返しできる流れもつくっています。すべては、お客様のためです。医院のプロトコールに滞りがないように、商品の品質のよさはもちろん、使っていただいた後の心配事もなくしたうえで、各歯科医院に製品をお届けするのが、われわれの特命とやりがいであると信じています。 そのためにも先生方のお話に常に耳を傾け、それをふまえて、海外で日本の土壌に合う製品を発掘していくという流れを、より強固なものにしたいと考えています。荒井● MOKUDAさんには、これからのCAD/CAM時代に不可欠な研磨キットも充実していますね。また、日本初ジルコニア用研磨材という製品の発想も興味深いですね。茂久田● ありがとうございます。先生方のニーズに応えるよう、24時間常に考えて努力しています。康本● ニーズに応える努力という点で、開業医の先生方の意見はどのように反映されていますか? 現場の最先端の意見から学ぶことは重要だと思いますし、患者さんに毎日向き合っているのもわれわれ開業医ですので。茂久田● 社員には、まずは先生のもとに足を運んで最新の情報を得るとともに、使っていただく先生の気持ちに同化できるよう、教育をしています。また、自分が世に出したいマテリアルを信頼できる先生に使っていただいて、感想やご指導などを反映するようにしています。そして、日本で最初・世界で最初に製品化してお届けする、というのを繰り返す。営業マン1人ひとりが、各先生方と約束したことを叶えられるというところに、MOKUDAの信頼があると考えています。荒井● 信頼を築ける企業はやはり強いですね。医療の根本はやはり人と人のつながりですからね。 ところで、昨年3月にドイツ・ケルンで行われた世界最大のデンタルショーであるIDS(The 36th International Dental Show)にも茂久田社長は行かれていますね。開業医が長期海外出張を繰り返すのは経営的にもまた患者さんにとっても不利益ですので、そのかわりにMOKUDAさんが的確な情報をつかんで伝えていただくととてもうれしいですね。そういう意味では、MOKUDAさんが行っている「全員バイリンガルに」という取り組みは、私たちが歯科医院に閉じこもっていなければいけない職業であるがゆえに、より重要だなと思っています。海外製品を見極め、日本の先生方に合うものだけ提供3

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