デンタルアドクロニクル 2017
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なさり、また後輩やスタッフの育成などに関しては、一般企業の社長以上の勉強をされている先生もいらっしゃいます。平日の診療後や、木・土・日・祝日を学びの時間ととらえて積極的に吸収されているご姿勢にはいつも感服しています。中田●昔と比べて開業費用も違います。そのようななか、若い先生方も懸命に頑張っているし、もっとエールを送りたいです。茂久田●日本は昔「とにかく歯科医師を年間2,000人増やそう」と動いていたわけですが、昨秋、厚労省が歯科医師数を抑制する方針を発表しました。ここをチャンスととらえる先生の活躍の場が広がりそうですね。 これからは、「なんとなく歯科医師になろう」という方が減って、今回お集まりの先生方のように、オンリーワンの技術と、やりがい、生きがいをもって、『歯科の世界は、患者さんからも喜ばれ、本当にやりがいがありそうだ』という決意のもとに大学に進む方が増え、在学中の早いうちから成功している先輩の教えを受けて、成功の道筋に早く進めるスーパードクターも多く生まれると確信しています。古谷野●そういう点においても、歯科医師としてのやりがいをどんどん全国民に向けてアピールし、やる気のある優秀な人材が歯科界に集まるような取り組みが必要ですね。若いDrの成功体験を      が創る!  若手に成長のきっかけと  新しいゴールを示そう古谷野●若い人へエールを送るのが今回の趣旨の1つですが、歯学生など将来の歯科界を担う若い人たちが、昔より大人しくなっている気がします。パッと見は真面目で、羽目を外すことが少ない感じですね。私の教室は、「基本的に前向きに頑張る気がある人じゃないと、そんなに手取り足取り面倒は見ないから、来てもしょうがないよ」とよく言います。 自分で何か勉強しようと思ったら、自分から上の先生に頼んだり、見てもらったりする積極性がないとだめです。そういう人たちは、その後も自分で向上しようという努力を着実につづけ、自分の目標に向かって進めますね。瀧野●たしかに草食系の学生が多いですよね。僕は毎年、大学3年生を相手に2時間講義をさせてもらっています。その教授からは「できるだけ歯科の将来や夢のある話を」と言われて話すのですが、あまり響かないというか、元気がない印象があります。中田●瀧野先生のような超肉食系は若い方にはいないですね(笑)。昔に比べていろいろと良い環境が整っているのに、欲がない印象がありますね。岡口●今の歯科界のトップランナーの先生方は、若いとき相当やんちゃだった人が多いですよね(笑)。でも、歯科でも何でも同じで、1つのものに集中してやろうとする姿勢が必要ですよね。そういう気概があれば、歯科においても秀でてくるのではないかと思います。ですから、若いときに徹底的に何かに特化してやってみることが大切ではないかと思います。古谷野●私も先生方もそうですが、「困った人がいたら、自分が治す」というプライドをもって努力していけば楽しいでしょうし、将来も明るいと思います。 さんの立場から見て、今の若い先生に対してどんな印象をもたれていますか。茂久田●患者さんが溢れていた古き良き時代と違って、いまの先生方は患者さんと同じ目線におり、非常にていねいな対応をされていると感じます。 患者さんの口腔の健康を生涯にわたって維持できるように、家族ぐるみでいつまでも通ってもらえる体制のチーム医療を行える環境づくりを構築433

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