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喫煙と口腔がん

【読み】:きつえんとこうくうがん
【英語】:smoking and oral cancer
【書籍】: 一般臨床家,口腔外科医のための口腔外科ハンドマニュアル’07
【ページ】:83

キーワード解説:

口腔がんは、IARC(WHOのがん研究機関)報告書、米国公衆衛生総監報告書(2004年)で「十分な証拠により喫煙との因果関係が立証されている疾患」と認定されている。さらにIARCによる、米退役軍人の口腔がん患者359人症例対照調査のデータから、リスク比を算出すると、喫煙による口腔がんリスク増大は7.44倍で有意であると報告されている。
また日本における喫煙とがん死亡についての相対危険度と人口寄与危険度の調査では、男性において口腔・咽頭部位は相対危険度3.00、人口寄与危険度61%で、他部位と比べ高値を示す。
口腔がんの死者は年間約5,000人であり、全体のがん死亡のうち2%弱であるため一般の関心は低いが、がん摘出後に最先端の再建を行っても会話、嚥下など人間の文化、生存に必須の機能が著しく損なわれる。喫煙率に比例して男性が女性の3~4倍高く、そのうち舌がんが約40%を占めている。