キーワード
キーワード解説:
義歯床内面の裏層材。レジリエントデンチャーマテリアルとして、粘弾性レジン(EMA、フッ素系樹脂)と弾性レジン(シリコーン)などがある。顎堤粘膜が菲薄化している患者の義歯床内面の材料としては、失われた顎堤粘膜の性状に似ている粘弾性体を有するものが適している。粘弾性体は咬合圧の緩衝材にもなりうるので、硬質レジン歯や陶歯での咬合にも有利である。Boucherは「同じ咬合圧が義歯にかかるならば、義歯床内面の材料は、ハードデンチャーマテリアルよりもレジリエントデンチャーマテリアルの方が、顎堤粘膜の脈管系を止血することが少ない。よって病変が起きにくく顎骨の吸収も少なくなるであろう」といっている。またシリコーン系の軟質裏層材よりはEMA系、フッ素樹脂系の方がcandida菌の付着が少ないと細井は報告している。