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薬物誘発性歯肉増殖症

【読み】:やくぶつゆうはつせいしにくぞうしょくしょう
【英語】:drug-induced gingival overgrowth
【書籍】: the Quintessence 2007年12月号
【ページ】:3

キーワード解説:

降圧剤カルシウム拮抗薬、抗てんかん薬フェニトイン、免疫抑制剤サイクロスポリンAの副作用として発現する歯肉結合組織での過剰な線維増生が起こる症状。線維芽細胞膜上のI型コラーゲン線維の受容体としてはたらくalpha2 beta1インテグリン、とくにコラーゲン線維との結合部位をもつ「alpha2インテグリン」の発現が薬剤により抑制され、コラーゲン線維のファゴサイトーシス(貪食)が抑制され、その分解が抑制されることにより、発症する。「alpha2インテグリン」の発現はalpha2インテグリン807T/Cの一塩基多型(遺伝子の個人差・多様性)により支配されている。その遺伝子多形解析を事前に行うことにより、リスクファクターとなる遺伝子をもつ患者には前掲の薬剤の使用のかわりに他剤を選択する、などの有効な予防処置を講じることが可能になる。