キーワード
キーワード解説:
エプーリスの語源は「歯肉の上にあるもの」という意味である。歯肉部に生じた良性の限局性腫瘤を総称し、真の腫瘍は含まない。炎症性もしくは反応性の歯肉増殖である。歯間乳頭に好発し、その多くは有茎性である。原因としては歯周組織の慢性増殖性腫瘤とされ、局所的にはプラーク、歯石、歯周疾患、不良補綴物、残根、義歯などの刺激が考えられる。全身的には一般に女性に多く発生することから、ホルモンの関与が示唆される。発育は緩慢で、疼痛などの自覚症状は通常みられない。好発年齢は20歳以降、40歳代にピークを迎える。好発部位は上顎前歯部から小臼歯部で唇側歯肉に多い。表面性状は健常色を呈するものが多い。びらんや潰瘍を認めるものもある。硬さはさまざまである。