キーワード解説：

　摂食障害とは、極端な食事制限や、過度な量の食事の摂取などに伴い、さまざまな問題を引き起こす障害であり、神経性過食症（過食症）と神経性食欲不振症（拒食症）に大別される。一般的に、自分の体型と体重に執拗な関心を示す若い女性に見受けられる人格異常であると広く認識されている。摂食障害の半数は、うつ病を合併し、多数は人格障害を合併していることから、経過観察が重要となる。
　歯科領域で大きく関係する疾患として、酸蝕がある。過食症も拒食症も慢性的な嘔吐があり、これが酸蝕の主要因であると考えられている。さらに両疾患は、唾液減少を副作用に持つ薬剤を服用しているため、酸蝕のリスクを高める可能性もある。